BIMI導入にかかる費用は? ケース別シミュレーションも紹介

作成者: 菱沼 憲司|2025/00/06

BIMIは、メールの受信画面に企業やブランドのロゴを表示する仕組みです。受信者が送信元を視覚的に認識しやすくなり、ブランド認知やメールへの信頼感の向上が期待できます。

ただし、BIMIを導入するためには、DMARC対応やロゴの準備、証明書(VMC/CMC)の取得が必要です。そのため、「BIMIでロゴを表示したいけれど、どれくらいの費用がかかるのか」と気になる方もいるのではないでしょうか。

BIMI対応にかかる費用は、すでにDMARC対応や商標登録が済んでいるかなど、自社の状況によって大きく異なります。

本記事では、BIMIの導入・運用時に発生する主な費用を項目別に整理し、ケースごとの費用イメージも紹介します。BIMIの導入に向けて予算感を把握したい方は、ぜひ参考にしてください。

BIMIの仕組みや導入手順については、以下の記事で詳しく解説しています。
BIMIとは? 仕組みや設定方法、BIMIレコードの書き方を解説|ベアメールブログ

 BIMIにかかる費用 

BIMIにかかる費用は、DMARC対応や商標登録の有無、自社で対応する範囲などによって異なります。主な項目と費用の目安は、以下の通りです。

項目 費用の目安 費用が発生する主なケース 備考
DMARC対応 月額数千円〜数万円程度 DMARCレポートの分析やポリシー強化にツールを利用する場合 サービスやプランによって異なり、別途初期費用が発生する場合もある
ロゴの商標登録 出願・登録:1区分の場合44,900円〜
更新:1区分あたり43,600円(10年分)
VMCを取得するために、対象ロゴを新たに商標登録する場合 弁理士に依頼する場合は、別途依頼費用が必要
ロゴのSVG加工 数万円〜 BIMIの仕様に対応したSVGファイルの作成・加工を外注する場合 外注先によって異なる
VMCの取得・更新 年額20〜30万円前後 VMCを利用してロゴを表示する場合 認証局や契約内容などによって異なる
CMCの取得・更新 年額20〜30万円前後 CMCを利用してロゴを表示する場合 認証局や契約内容などによって異なる


各項目の詳細については、以下で詳しく解説します。

 DMARC対応 

BIMIでロゴを表示するには、DMARCを設定し、ポリシーを「quarantine」または「reject」まで引き上げる必要があります。なお、旧仕様のpctタグを使用している場合、100未満の設定ではBIMIの要件を満たさないため注意が必要です。

自社でDMARCの設定やレポート分析を行う場合、外部サービスの利用料は発生しません。ただし、DMARCレポートは複数のメールサービスからそれぞれXML形式で届くため、自力で内容を確認・集計するには手間がかかります。送信元ごとの認証状況を継続的に把握し、安全にポリシーを強化していくために、DMARC分析ツールを利用するのも有効な選択肢です。

DMARC分析ツールには、大きく分けてOSSとSaaSの2種類があります。OSSはライセンス費用をかけずに利用できるものがある一方、導入や運用には一定の知識が必要です。SaaSでは、DMARCレポートの集計や可視化などの機能をサービスとして利用できます。

SaaSの料金はサービスやプランによって幅があり、月額数千円から数万円程度が目安です。月額料金とは別に初期費用がかかるサービスもあります。管理するドメイン数や必要な機能、サポートの有無などを踏まえ、自社に合ったサービスを選びましょう。

DMARC分析ツールの選び方や各サービスの特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
【2026年最新】DMARCレポート解析ツール比較|OSSとSaaSの違いや選び方を解説|ベアメールブログ

また、ベアメールの「迷惑メールスコアリング」では、オプションとしてDMARC分析機能を提供しています。DMARCレポートを自動で集計し、SPF・DKIM・DMARCの認証状況をグラフや表で可視化できます。送信元IPアドレスの管理やDMARC認証エラーの分析、アラート通知にも対応しており、DMARCポリシーの強化を効率的に進めることが可能です。

詳しい機能や料金については、こちらからご確認ください▼

DMARCレポートの可視化・分析なら迷惑メールスコアリング | ベアメール

 ロゴの商標登録・更新 

VMCを取得してBIMIを導入する場合、使用するロゴが商標登録されている必要があります。対象のロゴをまだ商標登録していない場合は、VMCの取得費用とは別に商標登録の費用がかかります。

商標登録において、商標を使用する商品やサービスを内容ごとに分類したカテゴリを「区分」といいます。登録にかかる費用は、区分数や出願方法(電子出願/書面出願)によって異なります。1区分で電子出願し、登録料を10年分一括で納付する場合、特許庁に支払う費用は、出願料12,000円と登録料32,900円をあわせた44,900円です。商標権を10年後も継続する場合は、1区分あたり43,600円の更新料がかかります。

また、商標登録を弁理士に依頼する場合は、特許庁に支払う費用とは別に、弁理士への報酬が発生します。依頼先によって料金体系や対応範囲が異なるため、事前に確認しておきましょう。

BIMIで使用するロゴを商標登録する手順や、必要な期間・費用については、以下の記事で詳しく解説しています。
BIMIに商標登録は必要? 手順や期間・費用を解説|ベアメールブログ

参考:特許庁「産業財産権関係料金一覧」https://www.jpo.go.jp/system/process/tesuryo/hyou.html(2026/9/8確認)

ロゴのSVG加工

BIMIで表示するロゴは、SVG Tiny Portable/Secure(SVG Tiny PS)形式で用意する必要があります。一般的なSVGファイルはBIMIの要件を満たしていないことが多いため、仕様に沿った形式への加工が必要です。具体的には、スクリプトや外部参照などを含めないこと、ファイルサイズを32KB以下にすることなどが要件として定められています。

こうした要件を満たすSVGファイルを自社で作成・加工できる場合、外注費用は発生しません。一方、自社での対応が難しい場合は、専門業者などに依頼することもできます。費用は数万円〜が目安となりますが、依頼先や加工内容によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

参考:BIMIグループ「BIMI SVGロゴファイルの作成」
https://bimigroup.org/creating-bimi-svg-logo-files/(2026/9/8確認)

 証明書(VMC/CMC)の取得・更新 

BIMIを利用して主要なメールサービスでロゴを表示するには、ロゴの所有者と送信ドメインの関係を証明する電子証明書であるVMC(Verified Mark Certificate)またはCMC(Common Mark Certificate)が必要です。

VMCの取得においては、ロゴが商標登録されていることが前提となります。一方、CMCは1年以上の使用実績があることなど、一定の要件を満たせば、商標登録していないロゴでも取得できます。ただし、VMC・CMCへの対応状況はメールサービスによって異なります。

VMC・CMCの料金は認証局によって異なりますが、年額20〜30万円前後が目安です。2026年9月時点では、GMOグローバルサインがVMC・CMCともに年額180,000円(税抜)、DigiCertが年額272,700円(税抜)で提供しています。これらの証明書には有効期間があるため、BIMIで継続してロゴを表示する場合は更新が必要となり、その都度費用が発生します。

また、複数のドメインで同じロゴを表示する場合は、追加ドメイン(SAN)のオプション費用がかかる場合があります。2026年9月時点での料金は、GMOグローバルサインでは1ドメインあたり年額144,000円(税抜)、DigiCertでは1ドメインあたり年額272,700円(税抜)です。BIMIを利用するドメインの数も踏まえて、必要な費用を見積もっておきましょう。

VMCとCMCの違いや、取得方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
BIMIに必要なVMC(認証マーク証明書)とは? 取得方法やCMCとの違いを解説|ベアメールブログ

参考:GMOグローバルサイン「VMC(企業ロゴ所有証明書) byGMO」
https://jp.globalsign.com/vmc/(2026/9/9確認)

参考:DigiCert「認証マーク証明書(VMC)またはコモンマーク証明書(CMC)を購入」
https://www.digicert.com/jp/tls-ssl/verified-mark-certificates#vmc_basic(2026/9/9確認)

 BIMI導入費用をケース別にシミュレーション 

BIMIの導入にかかる費用は、すでにDMARC対応や商標登録が済んでいるか、自社でどこまで対応できるかによって異なります。ここでは、以下の条件を前提として3つのケースを想定し、それぞれどのような費用が必要になるのかを見ていきます。

【シミュレーションの前提条件】
・BIMIを利用するドメインは1つ
・DMARC分析ツールが必要な場合は「
ベアメール 迷惑メールスコアリング」のSILVERプランとDMARC分析オプションを利用する
・ロゴのSVG加工は自社で行う
・VMCを利用してロゴを表示する
・商標登録が必要な場合は、1区分で電子出願し、登録料を10年分一括で納付する

※より広い受信環境でロゴを表示できるため、VMCの利用を前提条件として設定しています

DMARC対応と商標登録から始める場合

DMARC対応と商標登録から始める場合、初年度の費用は6070万円程度が目安です。

項目 費用の目安
DMARC分析ツール 初期費用50,000円+月額24,000円×12ヵ月(年間338,000円)
ロゴの商標登録 44,900円
VMCの取得 年額20〜30万円前後
合計 約60〜70万円


このケースでは、DMARC分析ツールの利用料に加え、商標登録費用とVMCの取得費用が必要です。

DMARC対応済みで、商標登録をしていない場合

すでにDMARC対応が済んでおり、商標登録から始める場合、初年度の費用は2535万円程度が目安です。

項目 費用の目安
ロゴの商標登録 44,900円
VMCの取得 年額20〜30万円前後
合計 約25〜35万円


このケースでは、BIMI導入に伴うDMARC対応の費用は含めず、商標登録費用とVMCの取得費用を計上しています。

すでにDMARC対応・商標登録が完了している場合

すでにDMARC対応と商標登録が済んでいる場合、初年度の費用は20〜30万円程度が目安です。

項目 費用の目安
VMCの取得 年額20〜30万円前後
合計 約20〜30万円

このケースでは、主にVMCの取得費用が必要です。

まとめ

BIMIの導入には、DMARC対応やロゴの商標登録、SVG加工、証明書(VMC/CMC)の取得など、さまざまな費用が発生する場合があります。自社の対応状況を整理したうえで、必要な費用をあらかじめ見積もっておくことが重要です。

また、BIMIでロゴ表示を実現するには、費用面だけでなく、DMARCの導入とポリシー強化、商標登録、BIMIレコードの設定といった準備を段階的に進める必要があります。

ベアメールでは、DMARC運用からBIMI導入までをワンストップで支援する「BIMI導入支援パッケージ」を提供しています。また、すでにDMARCポリシーを強化済みのお客さまには、BIMIに必要なロゴデータの作成やVMCの取得・管理をサポートする「BIMI/VMCマネージドサービス」もご用意しています。

お客さまの状況に合わせた柔軟な対応が可能ですので、BIMI導入をご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。