BIMIに商標登録は必要? 手順や期間・費用を解説

最終更新日:2026年09月18日 公開日:2026年05月11日
BIMIに商標登録は必要? 手順や期間・費用を解説

BIMIを導入する際、「ロゴの商標登録は必要なのか」「どのような手続きが必要なのか」と疑問に思う方もいるでしょう。

BIMIでは、利用する証明書によって、ロゴの商標登録が必要になる場合があります。商標登録を行う場合、BIMI導入をスムーズに進めるために、登録までにかかる期間や費用を考慮しておくことが重要です。

本記事では、BIMIと商標登録の関係を整理したうえで、VMC取得に向けてロゴを商標登録する手順や、必要な期間・費用、よくある疑問について解説します。

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BIMI導入に商標登録は必要?

BIMIを導入する際、必ずしもロゴの商標登録が必要になるわけではありません。商標登録の要否は、BIMIで利用する証明書の種類によって異なります。

BIMIで利用される主な証明書には、VMC(Verified Mark Certificate)とCMC(Common Mark Certificate)があります。ここでは、それぞれの証明書を取得するために必要なロゴの要件について解説します。

BIMIの仕組みや導入手順については、以下の記事で詳しく解説しています。
BIMIとは? 仕組みや設定方法、BIMIレコードの書き方を解説|ベアメールブログ

VMCを取得する場合は商標登録が必要

VMCは、BIMIで表示するロゴと組織との関係を第三者機関が確認して発行する電子証明書です。

VMCを取得するには、対象となるロゴが承認された商標登録機関に登録されている必要があります。そのため、BIMIでVMCを利用したいものの、表示したいロゴをまだ商標登録していない場合は、VMCの申請に先立って商標登録を進める必要があります。

VMCの取得に必要な要件や、申請から発行までの流れについては、以下の記事で詳しく解説しています。
BIMIに必要なVMC(認証マーク証明書)とは? 取得方法やCMCとの違いを解説|ベアメールブログ

CMCなら商標登録されていないロゴも利用できる

CMCも、BIMIで使用するロゴと組織との関係を第三者の認証局が確認して発行する電子証明書です。商標登録がないロゴでも、1年以上使用している実績があることなど、所定の要件を満たせば取得できます。そのため、ロゴを商標登録していない場合でも、CMCを利用してBIMIを導入できる可能性があります。

ただし、VMC・CMCへの対応状況は、受信側のメールサービスによって異なります。2026年9月時点で、VMCにはGmail・au・docomoなどの主要サービスが対応している一方、CMCへの対応を正式に公表しているのはGmailのみです。

BIMIによるロゴ表示をより幅広い受信環境で実現したい場合は、VMCの利用を検討するとよいでしょう。

VMC取得に向けてロゴを商標登録する手順

VMCを取得するためにロゴの商標登録が必要な場合は、BIMIで使用するロゴを決めたうえで、商品・役務の指定や類似商標の調査、特許庁への出願などを進めます。

ここでは、VMC取得に向けてロゴを商標登録する際の基本的な手順を解説します。

参考:特許庁「初めてだったらここを読む~商標出願のいろは~」https://www.jpo.go.jp/system/basic/trademark/index.html(2026/9/4確認)

1. BIMIで使用するロゴを決める

まずは、BIMIで表示するロゴを決めます。

企業やブランドで使用されるロゴには、図形を中心としたものや文字をデザインしたもの、それらを組み合わせたものなどがあります。

ロゴの種類 主な構成要素 説明 ロゴの例
シンボルマーク 図形 企業やブランドを象徴する図形・アイコン シンボルマークの例
ロゴタイプ 文字 社名やブランド名などの文字をデザインしたもの ロゴタイプの例
ロゴマーク 図形+文字 シンボルマークとロゴタイプを組み合わせたもの ロゴマークの例


VMC
の申請時には、提出したロゴが商標登録機関に登録されているマークと一致しているか確認されます。そのため、BIMIで実際に使用したいロゴをあらかじめ決めたうえで、そのロゴを商標として登録することが重要です。

2. 商品・役務を指定する

商標登録では、ロゴをどのような商品・サービスに使用するのかを指定して出願します。このとき指定する商品を「指定商品」、サービスを「指定役務」と呼びます。

商品・役務は、内容に応じて第1類から第45類までの「区分」に分類されています。商標登録を行う際には、まず区分を選択し、その中から実際に商標を使用する商品・役務を具体的に指定します。

商標権の範囲は、出願時に指定した具体的な商品・役務によって決まります。選択した区分に含まれるすべての商品・サービスについて商標権が認められるわけではありません。そのため、自社がどの商品・サービスでロゴを使用するのかを整理したうえで、適切な商品・役務を指定することが重要です。

また、商標登録の出願料や登録料は区分数に応じて変わります。必要以上に多くの区分を指定すると費用も増えるため、現在の事業内容や今後の使用予定を踏まえて検討しましょう。

指定商品・指定役務や区分の判断が難しい場合は、弁理士などの専門家に相談する方法もあります。

3. 類似する商標がないか調査する

登録予定のロゴと似た商標がすでに出願・登録されていないか、特許情報プラットフォーム「J-PlatPatを使用して調査します。

似た商標がすでに登録されている場合でも、必ずしも登録できないわけではありません。商標の類似性に加えて、指定商品・指定役務が同一または類似しているかなどを踏まえて判断されます。

そのため、類似する商標が見つかった場合は、商標そのものだけでなく、その商標で指定されている商品・役務も確認することが重要です。J-PlatPatでは、各商標で指定されている商品・役務や区分を確認できます。

類似性の判断が難しい場合は、弁理士などの専門家に相談することも検討しましょう。

4. 特許庁へ出願する

商品・役務の指定や類似商標の調査が完了したら、商標登録願を作成し、特許庁へ出願します。

商標登録の出願方法には、インターネットを利用する「電子出願」と、書類を郵送または特許庁の窓口に持参する「書面出願」があります。

項目 電子出願 書面出願
提出方法 インターネット出願ソフトからオンラインで提出 郵送または特許庁の窓口へ持参
必要なもの 電子証明書、対応するPC、インターネット出願ソフト 所定の様式で作成した書類
電子化手数料 不要 基本料2,400円+書面1枚につき800円
特徴 入力チェック機能を利用でき、オンラインで手続きを完結できる 電子証明書やインターネット出願ソフトの準備が不要


電子出願では、特許庁が提供する「インターネット出願ソフト」を使用します。事前に電子証明書の取得やソフトのセットアップなどが必要ですが、書面出願で発生する電子化手数料はかかりません。

書面出願では、作成した書類を郵送または特許庁の窓口へ提出します。提出した書類を電子化するための手数料として、基本料2,400円に、書面1枚あたり800円を加えた費用がかかります。

自社の環境や手続きのしやすさを踏まえて、出願方法を選択しましょう。

5. 審査を受け、登録料を納付する

出願後は、特許庁による審査が行われます。審査では、登録要件を満たしているか、先に登録・出願されている商標と類似していないかなどが確認されます。

審査の結果、登録できない理由があると判断された場合は、「拒絶理由通知書」が送付されます。内容に応じて、意見書を提出したり、指定商品・指定役務を修正したりすることで、拒絶理由を解消できる場合があります。

審査を通過すると「登録査定」が送付されます。登録査定を受けた後、30日以内に登録料を納付すると商標が設定登録され、商標権が発生します。

登録料については「商標登録にかかる費用」で後ほど詳しく解説します。

参考:特許庁「商標の拒絶理由通知書を受け取った方へ」
https://www.jpo.go.jp/system/basic/otasuke-n/shohyo/kyozetsu/(2026/9/4確認)

参考:特許庁「商標の登録査定を受け取った方へ」https://www.jpo.go.jp/system/basic/otasuke-n/shohyo/satei/(2026/9/4確認)

商標登録にはどれくらいの期間が必要?

商標登録には、出願から登録まで一定の期間がかかります。

特許庁によると、2024年度は、商標登録の出願から最初の審査結果が通知されるまで平均6.8ヶ月、権利化まで平均7.8ヶ月かかっています。

ただし、審査の状況によっては、登録までにさらに時間がかかることもあります。

VMCを取得する場合は、商標登録にかかる期間も考慮し、BIMIの導入時期から逆算して余裕を持って準備を進めることが重要です。

参考:「特許庁ステータスレポート2026」https://www.jpo.go.jp/resources/report/statusreport/2026/document/index/all.pdf(2026/9/4確認)

商標登録にかかる費用

商標登録には、出願時や登録時に特許庁へ支払う費用がかかります。また、出願手続きを弁理士に依頼する場合は、これとは別に弁理士への報酬が必要です。

ここでは、商標登録にかかる主な費用について、特許庁へ支払う費用と弁理士へ依頼する場合の費用に分けて解説します。

特許庁に支払う費用

商標登録を行う際は、出願時の「出願料」と、審査を通過した後に支払う「登録料」が必要です。また、書面で出願する場合は、別途「電子化手数料」がかかります。

主な費用は以下の通りです。

項目 金額 内容 備考
出願料 3,400円+(区分数×8,600円) 商標登録を出願する際に支払う費用 区分数に応じて費用が増加
登録料 区分数×32,900円 審査通過後に支払う費用 10年分を一括納付する場合(5年ごとの分割納付も可能)
電子化手数料 基本料2,400円+書面1枚につき800円 書面で出願した場合に発生する費用 電子出願の場合は不要

例えば、1区分で出願し、登録料を10年分一括で納付する場合、特許庁に支払う出願料と登録料は合計44,900円です。書面で出願する場合は、これに電子化手数料が加わります。

なお、商標権の存続期間は設定登録から10年間です。10年を超えて商標権を維持する場合は、別途更新料が必要になります。

参考:特許庁「産業財産権関係料金一覧」https://www.jpo.go.jp/system/process/tesuryo/hyou.html(2026/9/4確認)

弁理士へ依頼する場合の費用

商標登録の手続きを弁理士へ依頼する場合は、特許庁へ支払う出願料や登録料とは別に、弁理士への報酬が必要です。

報酬金額は、依頼する事務所や手続きの内容によって異なります。依頼する際は、料金体系に加え、商標の事前調査や出願手続き、登録時の手続き、拒絶理由通知への対応など、料金に含まれる業務の範囲も確認しておきましょう。

VMCと商標登録に関するよくある疑問

最後に、VMCと商標登録に関するよくある疑問に回答します。

商標登録が完了する前にVMCを申請できますか?

VMCを申請するには、BIMIで使用するロゴが、承認された商標登録機関に有効な状態で登録されている必要があります。そのため、商標登録が完了していない場合は、先に商標登録を行います。

商標登録には一定の期間がかかるため、VMCを利用してBIMIを導入する場合は、余裕を持ったスケジュールを立てましょう。

文字商標だけでもVMCを取得できますか?

文字のみで構成されたロゴであっても、その文字商標が承認された商標登録機関に登録されており、VMCの要件を満たしていれば、VMCを取得できます。

ロゴの軽微な変更を行った場合、商標の再登録やVMCの再取得は必要ですか?

VMCで使用するロゴは、原則として登録商標のロゴと一致している必要があります。そのため、BIMIで表示するロゴのデザインを変更し、変更後のロゴが既存の登録商標と一致しないと判断される場合、そのロゴでVMCを取得するには、改めて商標登録を行ったうえで、新しいロゴに対応するVMCを取得する必要があります。

ただし、登録商標に加えられた変更が一定の範囲内であれば、「Modified Registered Mark(修正登録商標)」として、商標を新たに登録せずにCMCを取得できる場合があります。

変更の程度によって必要な対応が異なるため、ロゴを変更する場合は、事前にVMC・CMCを発行する認証局や弁理士などの専門家へ確認するとよいでしょう。

BIMIの導入をスムーズに進めるなら

商標登録以外にも、BIMIでロゴを表示するためには、DMARCの導入とポリシー強化、VMC/CMCの取得、BIMIレコードの設定などが必要です。そのため、メール配信環境の整備も含め、計画的に対応を進めることが重要です。
BIMI導入までの流れを説明した図

ベアメールでは、DMARC運用からBIMI導入までをワンストップで支援する「BIMI導入支援パッケージ」を提供しています。また、既にDMARCポリシー強化済みのお客さまには、BIMIに必要なロゴデータの作成やVMCの取得・管理をサポートする「BIMI/VMCマネージドサービス」もご用意しています。

お客さまの状況に合わせた柔軟な対応が可能ですので、BIMI導入をご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。

お役立ち資料のダウンロードページへ移動(『BIMI導入支援パッケージ 紹介資料』:BIMI導入支援パッケージの概要・料金プラン)

まとめ

本記事では、VMC取得に向けてロゴを商標登録する手順や、登録にかかる期間・費用について解説しました。VMCを利用したBIMI導入を検討されている場合は、早めに準備を進めることが重要です。