メール送信の際に「550 5.7.1」エラーが発生し、相手に届かず困った経験はないでしょうか。
550 5.7.1は、メール送信時に認証やポリシー上の理由で送信が拒否されたことを示すエラーです。放置すると不達が続く可能性があるため、適切な対処が求められます。
550 5.7.1エラーの原因は、SPF・DKIM・DMARCなどの送信ドメイン認証の不備や、送信元IPアドレスの評価低下、スパム判定、受信側ポリシーへの抵触など、多岐にわたります。原因を特定するには、エラーコードだけでなく、エラーメッセージの内容もあわせて確認することが重要です。
本記事では、550 5.7.1エラーの意味や主な原因、エラーメッセージごとの確認ポイント、再発防止のための対策について、わかりやすく解説します。
目次
550 5.7.1は、メール送信時に返されるSMTPエラーコードで、3桁のエラーコード「550」と拡張ステータスコード「5.7.1」で構成されています。まずは、それぞれのコードの意味について解説します。
エラーコードは、3桁の数字で構成されており、それぞれの数字に意味があります。1桁目は、処理結果の大まかな状態を示します。
| エラーコード | 処理結果 | 意味 |
|---|---|---|
| 4xx | 一時的なエラー | 一時的な問題により、処理に失敗した |
| 5xx | 永続的なエラー | 永続的な問題により、処理に失敗した |
「5xx」は、永続的な問題によりメール送信処理に失敗したことを示します。一時的な問題を表す「4xx」とは異なり、時間をおいて再送しても解決しないため、原因を確認したうえで適切に対処する必要があります。
「550」は、宛先アドレスの不備や受信側ポリシーによる拒否、スパム判定など、様々な理由で返されます。原因を特定するには、後述する拡張ステータスコードやエラーメッセージを確認する必要があります。
エラーコードの仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。
メールのエラーコード一覧|意味・原因・対処法をわかりやすく解説|ベアメールブログ
拡張ステータスコードは、3桁のエラーコードだけではわからないエラーの詳細な理由を示すためのコードです。
「5.7.1」は、認証やセキュリティポリシーに関連する問題によって、メールが拒否されたことを意味します。例えば、SPF・DKIM・DMARC認証の失敗や、送信元IPアドレスの評価低下、スパム判定、受信側ポリシーへの抵触などが原因として考えられます。
550 5.7.1エラーが発生した場合、原因に応じて確認すべきポイントや対処法が異なります。まずは代表的な原因を見ていきましょう。
送信ドメイン認証に失敗した場合や、設定に不備がある場合、550 5.7.1エラーが返されることがあります。
送信ドメイン認証は、メールが正規の送信元から送られていることや、内容が改ざんされていないことを確認するための仕組みです。代表的なものとして、SPF・DKIM・DMARCがあります。
DNSレコードの設定ミスなどがあると認証に失敗し、メールが拒否されることがあります。また、SPFやDKIMが認証に成功していても、DMARCのアライメント要件を満たしていない場合はDMARC認証に失敗します。特にDMARCポリシーを「quarantine」や「reject」に設定している環境では、メールが拒否されて550 5.7.1エラーが返されることがあります。
SPF・DKIM・DMARC認証が失敗する原因については、以下の記事で詳しく解説しています。
SPF failの原因と解決法|認証失敗の仕組みとケース別対策|ベアメールブログ
DKIM認証が失敗する原因は? 認証結果の見方とDKIM fail時の確認ポイントを解説|ベアメールブログ
DMARC認証が失敗する原因は? DMARC failの修正方法を解説|ベアメールブログ
受信側のメールサービス事業者は、送信元IPアドレスやドメインの信頼性(レピュテーション)を評価し、メールを受信するかどうかの判断に利用しています。この評価が低い場合、550 5.7.1エラーによってメールが拒否されることがあります。
レピュテーションには、過去の送信実績や、苦情率(迷惑メール報告率)、バウンス率、ブラックリスト登録の有無などが影響します。例えば、存在しないメールアドレスへの継続的な送信はバウンス率の上昇につながり、送信元の評価を低下させる要因となります。
レピュテーション向上のポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。
IPレピュテーションとドメインレピュテーションとは? レピュテーション向上のポイントを解説|ベアメールブログ
メールの内容がスパムメールと類似していると判断された場合、メールが拒否され、550 5.7.1エラーが返されることがあります。
具体的には、短縮URLの使用や、過度に不安や緊急性を煽る表現、不自然な日本語、多数のURLの記載などが挙げられます。また、画像のみで構成されたメールや不審な添付ファイルも、迷惑メールと判定される原因となる可能性があります。
受信側のメールサービス事業者では、不審なメールの受信を防ぐため、送信元やメールの内容、添付ファイルなどに関する独自のルール(ポリシー)を設けています。これらのポリシーに抵触した場合、550 5.7.1エラーが返され、メールが拒否されることがあります。
また、事業者のポリシーとは別に、受信者側で特定のIPアドレスやドメインからのメールを拒否する設定や、添付ファイルの種類を制限する設定がされている場合にも、550 5.7.1エラーが発生する可能性があります。
50 5.7.1エラーの原因を特定するためには、エラーコードだけでなく、あわせて表示されるエラーメッセージを確認することが重要です。エラーメッセージは、メールが拒否された具体的な理由を知る手がかりとなります。
ここでは、代表的なエラーメッセージとその意味を紹介します。
| エラーメッセージ | 意味 | 主な原因 |
|---|---|---|
| Recipient address rejected: Access denied | 受信側サーバーがメールの受信を拒否した | 受信側ポリシーへの抵触、低いレピュテーション、送信ドメイン認証の不備など |
| Message rejected as spam | スパムメールと判定された | スパムに類似したメール内容、低いレピュテーション |
| Authentication required | 認証が必要なため送信できない | SMTP認証の未実施、認証情報の誤り、設定不備 |
| Unauthorized sender | 送信者として許可されていない | 送信権限設定の不備、送信ドメイン認証の不備 |
| Client host rejected | 送信元サーバーからの接続が拒否された | 低いレピュテーション、ブラックリスト登録 |
| Relay access denied | SMTPリレーが許可されていない | SMTP認証の未実施、リレー設定の不備 |
受信側サーバーがメールの受信を拒否したことを示します。受信側のポリシーによって、送信元IPアドレスやドメインからのメールが制限されている場合などに返されることがあります。また、送信元IPアドレスやドメインのレピュテーション低下や、送信ドメイン認証の不備が原因となるケースもあります。
受信側のメールサーバーやメールサービス事業者によって、スパムメールと判定されたことを示します。短縮URLの使用や過度な煽り表現、不自然な日本語などにより、メール内容がスパムと類似していると判断された場合に返されることがあります。また、送信元IPアドレスやドメインのレピュテーション低下が影響しているケースもあります。
SMTP認証が必要なため、メールを送信できないことを示します。SMTP認証を行わずにメールを送信しようとした場合や、ユーザ名・パスワードの誤りにより認証に失敗した場合などに返されます。
送信元メールアドレスやドメインが、送信を許可されていないことを示します。SMTPサーバーで許可されていない送信元メールアドレスを使用している場合や、送信ドメイン認証に問題がある場合などに返されることがあります。
送信元サーバーからの接続が、受信側サーバーによって拒否されたことを示します。送信元IPアドレスやドメインがブラックリストに登録されている場合や、レピュテーションが低下している場合などに返されることがあります。また、逆引きDNS(PTRレコード)の設定不備が原因となるケースもあります。
PTRレコードの書き方や確認方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
PTRレコードは何のために設定するの? DNSの逆引きとメール送信の関係について|ベアメールブログ
SMTPサーバーによるメールの中継(リレー)が許可されていないことを示します。SMTP認証を行わずに送信しようとした場合や、送信元IPアドレスがリレー許可の対象外となっている場合などに返されることがあります。
550 5.7.1はRFCで定義されている共通のエラーコードですが、実際に表示されるエラーメッセージやメールが拒否される条件は、メールサービス事業者によって異なります。
Gmailでは、認証やレピュテーション、スパム判定などの原因に応じて、独自のエラーメッセージが返されます。ここでは、代表的なエラーメッセージとその意味、主な原因を紹介します。
| エラーメッセージ | 説明 | 主な原因 |
|---|---|---|
| The user or domain that you are sending to (or from) has a policy that prohibits the email that you sent. | 送信先(または送信元)のユーザまたはドメインが使用しているポリシーによりメールを送信することができません。 | 受信側ポリシーへの抵触(送信元IPアドレス・ドメインの受信制限など) |
| This message is likely unsolicited email. To reduce the amount of spam sent to Gmail, this message has been blocked. | このメールは迷惑メールの可能性があります。Gmail に送信される迷惑メールの数を減らすため、このメールはブロックされています。 | スパム判定、送信元IPアドレス・ドメインのレピュテーション低下 |
| This message does not meet IPv6 sending guidelines regarding PTR records and authentication. | 送信元 IP が、ポインタ(PTR)レコードで指定されたホスト名の IP アドレスと一致しません。 | IPv6環境における PTRレコードや送信ドメイン認証の設定不備 |
| This message is likely suspicious due to the very low reputation of the sending IP address. To best protect our users from spam, the message has been blocked. | 送信元IPアドレスの信用評価が非常に低いため、これは不審なメッセージと思われます。迷惑メールからユーザを保護するため、このメッセージはブロックされました。 | 送信元IPアドレスのレピュテーション低下 |
| This message is likely suspicious due to the very low reputation of the sending domain. To best protect our users from spam, the message has been blocked. | 送信元ドメインの信用評価が非常に低いため、これは不審なメッセージと思われます。迷惑メールからユーザを保護するため、このメッセージはブロックされました。 | 送信元ドメインのレピュテーション低下 |
参考:Google Workspace「GmailのSMTPに関するエラーとコード」https://knowledge.workspace.google.com/admin/support/troubleshooting/gmail-smtp-errors-and-codes?hl=ja&visit_id=639101722723304513-1828388966&rd=1(2026/5/25確認)
安定したメール配信を行うためには、エラーが発生してから対処するのではなく、 日頃から送信環境を適切に管理することが重要です。ここでは、550 5.7.1エラーの発生を防ぐために、送信者が実施しておきたい主な対策を紹介します。
送信ドメイン認証は、一度設定したら終わりではありません。メール配信サービスの追加やサーバー移行、DNS設定の変更などを行った際に、認証に必要な設定が正しく引き継がれず、認証エラーが発生することがあります。
オンラインツールやコマンドラインを使うと、SPF・DKIM・DMARCの設定内容や認証結果をチェックできます。定期的に設定を見直し、正しく認証できているか確認しましょう。
SPF・DKIM・DMARCの設定を確認する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
SPFの確認方法は? 設定の確認手順や認証結果の見方、失敗する原因を解説|ベアメールブログ
DKIMの確認方法は? 設定の確認手順や認証結果の見方、失敗する原因を解説|ベアメールブログ
おすすめのDMARCチェッカーは? DMARCの設定をチェックできるサイトと確認ポイントを紹介|ベアメールブログ
送信元IPアドレスやドメインのレピュテーションが低下すると、受信側サーバーでメールが拒否され、550 5.7.1エラーが返されることがあります。
レピュテーションを維持するためには、配信リストを定期的にクリーニングし、存在しないメールアドレスへの送信を避けてバウンス率を抑えることが重要です。また、配信停止の方法をわかりやすく案内し、配信停止希望者への送信を速やかに停止することで、迷惑メール報告による苦情率の上昇を防ぐことができます。
新しいIPアドレスやドメインからメールを送信する場合は、一度に大量配信を行わず、少しずつ配信量を増やしていく「ウォームアップ」を実施しましょう。
リストクリーニングとIPウォームアップの方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
メールのリストクリーニングとは? 具体的な実施方法、宛先リストの品質を保つポイントを解説|ベアメールブログ
IPウォームアップとは? IPレピュテーションを向上させるためのポイントと具体的な手順|ベアメールブログ
メール本文の内容やDNS設定などに問題があると、迷惑メールと判定され、550 5.7.1エラーが返されることがあります。そのため、送信前に迷惑メール判定のリスクを確認することが重要です。
しかし、迷惑メール判定にはメール本文の問題や送信ドメイン認証の不備、ブラックリスト登録など様々な要素が関係するため、リスクを網羅的に把握することは容易ではありません。
ベアメールの「迷惑メールスコアリング」では、テストメールを送信するだけで、迷惑メール判定につながる問題がないかを多角的に診断できます。
診断結果はスコアとして可視化されるため、現在の状況を直感的に把握できます。また、検出された問題に対する改善アドバイスも確認できるため、迷惑メール判定やメール不達のリスク低減に役立ちます。
無料トライアルもご用意していますので、ぜひお気軽にご相談ください。
ベアメール 迷惑メールスコアリング|無料トライアルはこちら
本記事では、550 5.7.1エラーの意味や主な原因、エラーメッセージごとの確認ポイント、発生を防ぐための対策について解説しました。
550 5.7.1エラーは、送信ドメイン認証の不備やレピュテーションの低下、スパム判定、受信側ポリシーへの抵触など、様々な要因によって発生します。エラーを防ぐためには、送信環境を整備するとともに、送信前に迷惑メール判定のリスクを確認することが重要です。
日頃から適切な運用を心掛け、安定したメール配信を実現しましょう。