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2022.07.14 (木)
メールが届かない迷惑メール度判定サービスとは? メールの健全性を診断する仕組みとメリット
Last Updated on 2024.08.5
不要な広告宣伝メールや、詐欺やウイルス感染などを目的とした「迷惑メール」は、携帯キャリアやメールプロバイダなどが受信をブロックする仕組みも整ってきていますが、なかなか撲滅には至っていません。一方、こうした迷惑メール対策により、正常なメールも迷惑メールと誤判定され、メールが届かないというケースも増えています。企業が顧客に向けて送るメールも、内容や送信環境によっては迷惑メールと判定されてしまう可能性があります。そうした事態を回避するには、迷惑メールに判定される可能性を事前に診断する「迷惑メール度判定サービス」の利用が有効です。本記事では、迷惑メールの定義と、迷惑メールと判定された場合の影響、「迷惑メール度判定サービス」の概要とメリットなどについて解説します。
目次
迷惑メールとは
正常なメールでも送信方法や内容によっては「迷惑メール」と判定されてしまう可能性がありますが、迷惑メールとはどのようなものでしょうか。まず、迷惑メールの定義と迷惑メールと見做された場合の影響について解説します。
迷惑メールとは
「迷惑メール」とは、受信者の意思にかかわらず見知らぬ相手から勝手に送りつけられてくるメールの総称で、「スパムメール」と呼ばれることもあります。迷惑メールにはさまざまなものがあり、商品やサービスの広告・宣伝メールや、個人のID・パスワードやクレジット情報などを盗み出すことを目的としたフィッシングメール、添付ファイルや誘導先のサイトでマルウェア・コンピュータウイルスへの感染を狙うウイルスメール、身に覚えのない有料コンテンツの利用料などを請求する架空請求メール、そのほかにも「お金が儲かる」などと謳う詐欺メールなどがあります。
迷惑メールと判定された場合の影響
迷惑メールは、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」や「特定商取引に関する法律」などで明確に規制されています。そのため、多くのISPやメールプロバイダなどでは、自社のメールサービスを利用するユーザ保護のためにも、送られてきたメールが迷惑メールに該当するかさまざまな観点からチェックを実施し、迷惑メールと判定した場合は受信をブロックする対処を取っています。つまり、迷惑メールでない正常なメールであっても、メールの内容や送信方法、送信環境などに問題があり、チェックに引っかかると迷惑メールとしてメールが拒否される可能性があるということです。
迷惑メールとして判定されると、受信が拒否されてエラーメール(バウンス)が送信者に返される場合と、受信側メールサーバーには受け入れられるものの「迷惑メールフォルダ」に配信されて受信者のメールボックスには届かないという場合があります。前者の場合はエラーメールが返ってくるので「メールが届いていない」と把握することができますが、後者の場合は厳密にはエラーではないため、送信者が把握することはできません。ユーザーから「メールが届かない」「迷惑メールフォルダに入っていた」と苦情を受けることで初めて知ることも多いのではないでしょうか。
迷惑メール判定のポイント
多くのISPやメールプロバイダで行っているメールのチェックポイントは下記の通りです。
メールの送信方法
許可なく他のドメインや送信者をFromに設定して送信している(なりすまし)、受信を希望しない⼈にメールを送信している場合は迷惑メールと判定される可能性が高まります。また、大量のメールを一斉に送信している場合にもスパム判定を受けやすくなります。
メールの送信環境
メールを送信する環境の設定に関わる観点です。送信元IPアドレスのレピュテーション(評価)が低い、ブラックリストに登録されている、送信ドメイン認証に対応していないといった場合が該当します。
メールの内容
メール本文の内容に関する観点です。本文中に購読解除の仕組みがない、怪しいURLをリンクしている、メールフォーマット、HTMLのガイドラインに準拠していないなどが該当します。携帯キャリアやISPはそれぞれ独自のポリシーを持っており、メール内容に特定の文言などが含まれている場合(アダルト系、詐欺など)も迷惑メールとして判定する可能性があります。
迷惑メール判定のチェックポイントについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
迷惑メールだと判定されてしまう理由とは? スパム判定のチェックポイントと回避方法を解説 | ベアメールブログ
迷惑メール度判定サービスとは
自分が送信するメールが迷惑メールと判定されないようにするには、どのような手立てがあるのでしょうか。ここでは、迷惑メールに該当するかどうかを事前にチェックできる「迷惑メール度判定サービス」について解説します。
迷惑メール度判定サービスとは
迷惑メール度判定サービスとは、迷惑メールに判定される可能性を診断し、メールが届かない原因を探るためのサービスです。顧客にメールを配信する前にテストメールを送信することで、さまざまな観点からメールをチェックし、メールの健全度の総合的なスコアリング(採点)と問題点の可視化を行います。
迷惑メール度判定サービスのメリット
顧客へのメールが迷惑メールと判定されてしまうと、ビジネスに大きな影響を及ぼす恐れがあります。例えば新商品やキャンペーン紹介などのメールマガジン、会員登録や商品購入の確認メール、商品の発送通知メールなど、企業と顧客とのコミュニケーション手段や証跡としてメールの果たしている役割は大きいです。そういった重要なメールが届かなかった場合、ビジネスの機会損失だけでなく、顧客の怒りや不信感を買い、トラブルやブランドイメージの棄損につながる可能性もあります。迷惑メールにならないか事前にテストすることにより、「メールが届かない」というリスクを軽減することができるでしょう。
また、そもそもの問題として、自分が送信したメールが迷惑メールに判定されているかどうか/迷惑メールフォルダに配信されてしまっているかどうかは、前述した通り通常は把握することができません。そのため、迷惑メール度判定サービスを利用し、自身のメールの健全性を診断することは、今まで気付かなかった問題点や課題を知ることにつながります。ユーザーから苦情がなかったために気づかなかったが、実はメールマガジンが迷惑メールとして扱われていた可能性が高い、といったことに気づくきっかけになるかもしれません。
海外の迷惑メール度判定サービス
迷惑メール度判定サービスで有名なものとしては、海外サービスの「mail-tester」や「MailGenius」などがあります。
mail-tester
mail-tester(https://www.mail-tester.com/)は、Web上で利用できる迷惑メール度判定サービスです。mail-testerが指定するアドレス宛にメールを送信すると、下記の観点でチェックを行い、10点満点で評価してくれます。また、採点理由を項目ごとにわかりやすく表示してくれます。
・SpamAssassin(スパムフィルタリングプログラム)による評価
・各種送信ドメイン認証設定の状況(SPF・DKIM・DMARC・Sender ID)
・送信元IPアドレスの逆引き
・ブラックリストへの登録状況
・メールのフォーマット
・メール本文内URLの有効性
mail-testerは、1日3回までであればユーザー登録も不要で、無料で利用可能です。
MailGenius
MailGenius(https://www.mailgenius.com/)は、mail-testerと同様にWeb上で利用できる迷惑メール度判定サービスです。MailGeniusが指定するアドレス宛にメールを送信すると、下記の観点で診断を行い、送ろうとしたメールの健全性を100点満点で評価してくれます。また、mail-testerと同様に、チェック項目ごとの採点理由を示してくれますが、mail-testerより詳細な判定結果を確認できるため、改善点をより深く洗い出したいユーザーに向いていると言えるでしょう。
・SpamAssassinによる評価結果
・各種送信ドメイン認証設定の状況(SPF・DKIM・DMARC)
・送信元IPアドレスの逆引き
・主なブラックリストへの登録状況(送信元IPアドレス、送信元ドメイン)
・メールの内容(件名、コンテンツなど)
・メール本文内URLの有効性
MailGeniusは、ユーザー登録を行うことなく無料で利用することができます。回数制限もありません。
ベアメールの迷惑メール度判定サービス「迷惑メールスコアリング」とは
前段落で紹介したように、迷惑メール度を判定するサービスは海外のものが有名ですが、ベアメールでも迷惑メール判定サービスを提供しています。ここでは、ベアメールの迷惑メール判定サービス「迷惑メールスコアリング」の概要とメリットについて解説します。
ベアメールの「迷惑メールスコアリング」
ベアメールの提供する「迷惑メールスコアリング」は、メールを確実に届けることを目的としたサービスです。メールを確実に届けるためにメールの送信環境やメール内容の正常性をチェックする機能を備えており、下記の観点でメールのチェックを行います。
メールの送信環境の正常性
メールの送信環境(各種送信ドメイン認証の設定・ブラックリストへの登録状況・DNSの設定・送信元IPなど)の正常性チェックを行います。
メールの内容のチェック
メールの内容(メールフォーマット・メールサイズ・本⽂内URL・本⽂の⽂脈&名詞など)のチェックを行います。
各キャリアへのメール到達度診断
国内外の主要キャリア(docomo・au・SoftBank・Gmail・Outlook・Yahoo・iCloud)へテスト配信を行い、メールボックスまで到達するか確認を行います。
迷惑メールスコアリングの特徴とメリット
迷惑メールスコアリングは、メールリレーサービス「ベアメール メールリレー」で培ってきたメール配信のノウハウとAI技術を組み合わせて開発した国産サービスです。メールの分析・評価だけでなく、改善策の提示までを行う点と、迷惑メール判定の厳しい国内の主要キャリアへのメール到達度診断を行う点が大きな特徴でありメリットです。メール内容の診断についても日本語での本文チェックに対応しており、日本国内でのメール配信に特化しています。また、プランによってはベアメール専属サポートチームによる解説・改善の支援も可能です。
無償トライアルも可能なため、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
まとめ
迷惑メールを防止するため多くのISPやメールプロバイダが対策を行っていますが、同時に正常なメールなのに迷惑メールと判定されてしまうケースも増えています。重要なメールが顧客に届かなければビジネスに大きな影響を及ぼす可能性があります。事前にメール到達度を判定し、ビジネスへの影響を最小限に留めるために、ベアメールの迷惑メール判定サービス「迷惑メールスコアリング」を利用してみてはいかがでしょうか。