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CASE STUDIES 導入事例

メールリレー 運用負荷軽減 コスト削減

株式会社LAVA International

Gmailユーザ82万人へのメールが不達の危機に。
Gmailガイドラインに準拠し、5〜10%のコスト削減も実現

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取材日:2025年4月17日

導入前の課題

  • 利用中のメール送信サービスでは、適用開始までにGmailガイドラインに準拠することが困難だった。
  • ガイドラインへの準拠ができないと、Gmailを利用している約82万人の顧客にメールが届かなくなる可能性があった。
  • 顧客からのフィードバックの取得や、新規会員獲得など、ビジネスにも影響が出る恐れがあった。

導入後の効果

  • 2024年2月までにGmailガイドラインへの準拠を完了できた。
  • 移行前と比較して、コストを5〜10%削減できた。
  • 見やすい管理画面で、必要な時に必要な情報を確認できるようになった。

customer's voice

Gmailガイドライン施行まで残り2ヶ月。
短期間での送信基盤切り替えが急務に

LAVAさまの事業について教えてください。

筒井氏

当社はホットヨガをはじめとした、美と健康に関わる事業を幅広く展開しています。
ホットヨガのほかに、ピラティス、暗闇キックボクシングやサーキット系トレーニング、フェイシャルエステ、整体など多岐にわたります。またヘルスリゾートホテルの運営や、ヨガウェアなどの販売も行っています。
LAVA International全体として600店舗以上の規模で全国に展開しております。海外にも進出しており、今後も拡大していく予定です。

>ホットヨガスタジオLAVA https://yoga-lava.com/

筒井さまの役割についてお聞かせください。

筒井氏

システム部の中にあるシステムサポートグループのマネージャーを担当しています。このグループにはインフラチームとシステムサポートチームがあり、この2つのチームリーダーを兼任しています。

システム部全体としては2つの役割があります。ひとつは、予約サイトや店舗で使用するフロントシステム、それから在庫やPOSなどの基幹システムの開発。もうひとつがシステムを支えるインフラとシステム運用で、私がみているシステムサポートグループが担っています。こちらで店舗や本部のシステムに関する問い合わせ対応も行っています。

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システム部 システムサポートグループ マネージャー 筒井氏

どのようなメールを送信するためにベアメールを活用されていますか?

筒井氏

予約サイトなどのお客さまと関わるシステムから自動的に送信されるメールです。レッスンの予約完了メールや、受講後のサンクスメールなど、毎日数十万通のメールを配信しています。

ベアメール導入前にどのような課題があったか教えてください。

筒井氏

Gmailガイドラインが適用開始される2024年2月までに、システムのメールをガイドラインに準拠させる必要がありました。お客さまとのつながりの根幹は、メールがまだまだ多いため、それを揺るがす大きな課題でした。

準拠しなければまずいと知ったのは2023年の12月なかばでした。メルマガなどを送信しているプロモーションチームから「システム部も影響がありそうだよ」という話がありまして、聞いた瞬間に「やばいな、これは」と。しかもそれが適用まであと2ヵ月ほどという時期だったので、切迫した状況でしたね。

ガイドラインではSPF、DKIM、DMARC、TLS対応などが求められていたため、まずは利用していたメールリレーサービスのままでガイドラインへ準拠できるかを確認しました。結果、ガイドラインに準拠するためには、当社側でプログラムの改修が必要ということがわかり、期日までの対応が難しいため別サービスを検討することになりました。

対応できなかった場合、どのようなビジネスインパクトが想定されたのでしょう?

筒井氏

Gmailを使用している約82万人のお客さまにメールが届かなくなる可能性がありました。
1日に数万通を送信する受講サンクスメールには、新規入会を検討している体験レッスン受講のお客様もいらっしゃり、レッスンに対するアンケートをつけて送信しているので、そのメールが届かなくなると大切なお客様のお声がいただけなくなる可能性がありました。
それを考えると、メールが飛ばないことによるビジネスへの影響は結構大きいです。

そのような状況で、どのように課題解決に向けて動いたのでしょうか?

筒井氏

まずはガイドラインを読んで、準拠のためにやるべきことは明確にできたので、あとはマッチする製品をWebで検索しました。そこで、あのシロクマにたどり着きました(笑)。
「あっ、これは対応できそうだな」と感じたので、すぐにコンタクトを取って、12月26日に打ち合わせして、1月後半にはトライアルで検証、月末には契約しました。
非常に速いスピード感にも関わらず、しっかり向き合って対応いただけたのは、本当に助かりましたね。

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トライアル時の評価を教えてください。

筒井氏

迅速かつ臨機応変に対応いただけて助かりました。
トライアル環境での送信通数は、通常1万通が上限でしたが、当社のプログラムの都合上通数を絞るのが難しかったため、5万通程度まで早急に上げていただきました。こういったフットワークの軽さは当社でも高く評価してまして、採用時の決め手の一つになっています。

ベアメールに決めた理由はどのような点だったのでしょうか?

筒井氏

特に重視したのはIPレピュテーション管理の点でした。
各ベンダーとの打ち合わせをしていくなかで、IPレピュテーションを良好に保つことの重要性を改めて強く実感しました。一方で、レピュテーションの管理は非常に難しく、“なんとなく”で対応できるものではないですよね。それでも評価が下がればメールが届かなくなってしまうわけで、これはヘビーだなと思いましたね。

並行してAWSでもテストしていたんですが、IPレピュテーションの管理は自社で行わなければならず、レピュテーションが下がった場合の対応方法についても明確な回答が得られませんでした。
一方でベアメールは、IPレピュテーションの管理が不要なだけでなく、万が一の場合もクリーンなIPで送信できる設計になっているので、安心だなと思いましたね。

正直なところ金額を比較するとAWSの方が全然安かったので、最初はそちらを導入する雰囲気もありました。ですが、「メール環境の運用ってめちゃめちゃ大変だからこれはプロに任せないと駄目だ」と思っていまして、ベアメールを推しました。お金をかけるだけの価値があると。

customer's voice

ガイドライン準拠は、信頼される配信への第一歩
次のステージであるDMARCポリシーの引き上げを見据える

ベアメールの導入で、課題は解決できましたか?

筒井氏

はい、無事にガイドラインに準拠することができました。加えて、以前使っていた配信サービスと比べて、コストも5〜10%ほど削減できています。

当時は、期日までに対応することが最優先だったので、まずは共用環境で運用を始めました。IPウォームアップにはどうしても時間がかかりますし、1日に数十万通という大量配信を行っているため、最終的には安定性の高い専用環境に移行する必要がありました。共用環境から始めて、IPが十分に育ってから段階的に専用環境へ移した形です。

ただ、導入直後に想定外の課題もありました。エラー率が高かったんです。原因を調べると、登録されているメールアドレスに誤りが多いことがわかりました。それまであまりエラー率を意識していなかったのですが、このタイミングでリストの精査を行い、エラーメールの送信を自動的に停止する仕組みを取り入れたことで、状況は大きく改善しました。

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その他に、ベアメールの導入で改善したこと・良かったことがあれば教えてください。

筒井氏

管理画面が見やすく、どの程度のメール通数が送信されているか、エラー率はどうなっているかといった値が、いつでも見られるようになりました。
前のサービスでは定期的に送られてくるレポートで確認するしかなかったので、知りたいときに知りたい情報が得られませんでした。メールが届かなかった場合の影響が大きいため、配信状況を都度確認できるのは助かります。
あとは、トライアル時から引き続き、サポート面のレスポンスの速さも良いですね。

メールリレーを検討中の企業へ、おすすめしたいポイントについて教えてください。

筒井氏

自前でメールサーバを運用している企業にお勧めしたいですね。

当社ではベアメールの利用とは別に、一部の用途でメールサーバを別途運用しているんですが、最近そのサーバがブラックリストサービスに登録されてしまい、メールが届かなくなるというトラブルがありました。
解除申請をしても、解除された翌日また載ってしまい、また解除して、また載って…そこからもうほぼ毎日土日関係なく、解除申請を繰り返していました。ブラックリストのほとんどが海外のサービスなので、やりとりが英語で、何度も解除申請を送るのはちょっときついな、と。最終的にはブラックリストに登録されてしまう原因を何とか突き止め、現在は問題なく運用できています。

Googleの送信ガイドラインのこともそうですが、メールセキュリティが上がっていくなかで、メールサーバを自前で運用するというのは、もう現実的ではなくなってきているなと感じました。なので、自前でメールサーバを運用している企業であれば、「ベアメールを使ったほうがいいよ」と思いますね。

ありがとうございます。最後に、今後の取り組みを教えてください。

筒井氏

ベアメールの導入によって、Gmailガイドラインには準拠できましたが、これはあくまでメール到達率と送信ドメインの信頼性を高めるための第一歩に過ぎないと実感しています。準拠できたので、ちょっと安心していたんですけどね(笑)。
GmailガイドラインによってDMARCの導入を求められましたが、これで終わりではなく、次のステージとしてDMARCポリシーの引き上げが求められるんだろうと考えています。なので、今後はポリシー引き上げに向けて検討を進めていこうと思います。

LAVA_ロゴ
企業名
株式会社LAVA International
代表
代表取締役社長 鷲見 貴彦(すみ たかひこ)
設立
1990年12月
本社所在地
〒107-0061 東京都港区北青山1-2-3 青山ビル9F
事業内容
ホットヨガスタジオLAVAの運営
URL
https://lava-intl.co.jp/