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2022.04.05 (火)
メールマーケティングトランザクションメールとは?システムから自動送信されるメールの重要性について解説
Last Updated on 2023.06.2
トランザクションメールという言葉をご存じでしょうか。トランザクションメールとは、ユーザのアクションをトリガーとしてシステムから自動で出るメールのことです。例えば、ECサイトやWebサービスにおける会員登録時の確認メールや、商品購入・予約・申し込み完了時のサンキューメールなどが挙げられます。こうしたトランザクションメールがユーザへ確実に届かなくては、そもそも取引を始めることもできません。ユーザとの良好な関係を構築するために欠かせない重要なツールです。
本記事では、トランザクションメールの概要と重要性、効果的な送り方、トランザクションメールが届かない場合の対策について解説します。
目次
トランザクションメールとは
トランザクションメールとはどのようなメールでしょうか。ここでは、トランザクションメールの概要を、マーケティングメールとの違いを踏まえて解説します。
トランザクションメールの概要
トランザクションメールとは、顧客の特定のアクションなど、あらかじめ設定した何らかのトリガーによってシステムから送られる自動送信メールのことを指します。システムから自動で送信されるため、「システムメール」や「通知メール」などと呼ぶ人も多いかもしれません。
例えば、ECサイトを例に取ると、以下のようなタイミングで自動的に送信されるメールです。
- 会員(ユーザ)登録
- パスワードのリセット
- 商品の購入確認
- 商品の発送通知
- 商品の再入荷お知らせ
- ショッピングリマインダ(ショッピングカートに商品が残っている)
もちろんこの他にも考えられますが、ユーザの活動や操作などに応じて自動的に送信されるメールをトランザクションメールとして定義します。
マーケティングメールとの違いとは
一方、マーケティングメールとは、宛先リストに対して任意のタイミングで戦略的に送信するメールのことを指します。例えば以下のようなものが挙げられます。
メールマガジン(メルマガ)
メールマガジンはマーケティングメールの代表的な手法です。会員登録したユーザに対して商品やキャンペーンの紹介などを一斉に配信します。
ステップメール
ステップメールは、ある時点(資料請求日・会員登録日など)を起点として、あらかじめ準備していた複数のメールを、特定の期間を置いて順次配信する仕組みです。資料請求後やセミナー参加後のフォローアップなどによく使われます。
ターゲティングメール
ターゲティングメールは、ある条件に合致したユーザのみに対して送るメールです。条件で絞るため送信対象は少なくなりますが、そのユーザの属性に合わせて誕生日のクーポンや近隣店舗のキャンペーンのお知らせなどのメールを送ることで、一斉送信のメルマガよりもエンゲージメント率の向上が期待できます。
企業が顧客に対して送るメールといえば、担当者が能動的に送信するメルマガなどのマーケティングメールを思い浮かべることが多いと思いますが、顧客接点という意味ではシステムから自動で送信されるトランザクションメールも非常に重要な役割を果たしているのです。
トランザクションメールの重要性
トランザクションメールは、ユーザの行動をトリガーとして自動的にメール送信することで、事業者側の手間や負担を削減しながら、ユーザが期待している対応を迅速にとることが可能になります。
トランザクションメールが届かないリスク
WebサービスやECサイトの会員登録は、ユーザの興味関心が最も高まっているタイミングと言えます。その時の仮登録メールや登録完了メールが、届くまでに時間がかかってしまったり、届かなかったりすれば、そのユーザの熱は冷めてしまい、せっかくのチャンスを逃してしまうことにつながります。
会員登録・商品購入や申し込み完了通知・予約内容の確認・発送通知などのトランザクションメールは、顧客が必要としている重要なメールです。こうしたメールが届かないことは機会損失やクレームにつながり、サービスに対する不信感を招きます。システムから自動で送信されるため、意識されることは少ないかもしれませんが、メルマガなどのマーケティングメールよりも「確実に届けなくてはいけない」という重要性は高いといえます。
トランザクションメールのマーケティング的効用
トランザクションメールはその性質から、メルマガよりも圧倒的に開封率が高い傾向にあります。そのため、ただ必要な情報を機械的に送るのではなく、工夫によっては顧客との関係構築やエンゲージメントの向上、また「次回も同サイトで購入をしよう」といった信頼感の醸成にもつなげられるでしょう。
例えば、ログイン時にウェルカムメールを送り、新商品の紹介を行うことなどにより、売上げの促進やブランドイメージ強化も期待できます。
また、「迷惑メール防止二法」では、広告・宣伝を目的とする電子メール送信に関して事前に受信者から同意を得ること(オプトイン)を義務付けていますが、トランザクションメールは、広告・販促を目的とするメールに該当しないため、受信者からオプトインによる同意を得ずに配信することができる点もメリットといえます。
「迷惑メール防止二法」では、オプトイン以外にもオプトアウトの義務化もしています。オプトアウトの方法の記載を怠ると法律違反となるだけでなく、迷惑メールと判定されやすくなる恐れもあるためよく理解しておきましょう。
オプトイン・オプトアウトの重要性についてはこちらの記事をご覧ください。
オプトアウトとは?メール配信を始める前に押さえておきたいオプトアウトの重要性| ベアメールブログ
効果的なトランザクションメール
メルマガなどのマーケティングメールよりも開封率が高いトランザクションメールですが、ユーザとの関係構築に活用するためにはどのような工夫が必要なのでしょうか。ここでは効果的なトランザクションメールを送るためのポイントについて解説します。
CTA(Call To Action)を入れる
CTAとは、メールの購読者に期待するアクションを促すための手段(リンク・ボタンなど)です。例えば、メールを受け取ったユーザにおすすめの商品を購入してもらう、商品のレビューなどを書いてもらいたい場合に、アクションを促すリンクやボタンをメール本文内にわかりやすく配置することで、ユーザにアクションを取ってもらいやすくなります。
ただし、CTAの数が多すぎると、実際にアクションを行うユーザは少なくなってしまう傾向があるので、1通のメールに対しCTAは1~2つに絞りましょう。
CTAには目立つ画像やボタンを使う
CTAは、受け取ったユーザが視覚的にもすぐわかるように、デザインや配置の工夫が必要です。テキストリンクではなくボタンのようなデザインにし、明るく対照的なカラーを使用することはユーザの行動を促すのに有効だと言われています。
また、ユーザにとって「この行動が自分にとって必要である」「メリットがある」と思わせるためにも、遷移先がイメージしやすいような説明が必要です。
ユーザにとって親切な案内を盛り込む
特定のアクションを取ったユーザが、その次に行うと考えられる行動をアシストするようなトランザクションメールは効果を発揮しやすいでしょう。
例えば、サービスのアカウントを作成したユーザに対して、そのサービスを利用するために必要な次のアクションを促したり、便利な機能やチュートリアルを紹介したりするようなメールはユーザーのエンゲージメントを高められます。
その他にも、会員登録をしたばかりのユーザに対して、商品購入ページへの誘導だけでなく、併せて初回限定の割引やウェルカムキャンペーンなどの案内をすることは、購買意欲を高める上で非常に有効でしょう。
短くシンプルなメールにする
トランザクションメールの用途によっては短くシンプルにすることも重要です。
例えば、パスワードのリセットや予約内容の確認といった場面では、ユーザが必要とする情報をわかりやすく伝えるシンプルなデザインが好まれます。
できるだけ多くの情報を伝えたいと思い、つい情報を盛り込みたくなるかもしれませんが、肝心の情報がわかりにくくなってしまえば、ユーザを苛立たせてしまいます。常にユーザが求めていることを第一に考えるようにしましょう。
配信停止の手段を設ける
トランザクションメールはオプトインによる同意は必要ありませんが、配信停止できる手段(オプトアウト)は用意しておくことが望ましいです。メールの本文内にオプトアウトの記載がないと、迷惑メールとして判定されてしまう可能性があるためです。
しかし、ユーザにとっても必要なメールが届かなくなってしまうことは避けたいはずなので、メールの配信をすべて停止する選択肢だけでなく、受け取りたいメールの種類や配信頻度などを受信者が自由に選択できるようにしておくと良いでしょう。
トランザクションメールが届かない場合の対策
効果的なトランザクションメールを作成しても、そもそも相手にきちんと届かなくてはまったく意味がありません。ここでは、トランザクションメールが届かない場合の対策について解説します。
トランザクションメールが届かない?
トランザクションメールは、メルマガなど大量に一斉送信する広告・宣伝メールと違って、少量ずつ、かつ配信を希望している人に送るメールのため「届いて当たり前」と思われがちですが、意外にも受信をブロックされたり、迷惑メールフォルダに振り分けられたりするケースが多くなっています。
とくにGmailやiCloudなどのメールサービス、docomoやau、Softbankといった携帯キャリア宛のメールは、各プロバイダーの迷惑メール対策によって届きにくい場合があり、実際に会員登録時に特定キャリアのメールアドレスの使用を避けるように促しているWebサイトやサービスも多く存在しています。しかし、推奨されていないメールアドレスしか持っていないユーザはどう感じるでしょうか。このような制限を設けることによって、他のメールアドレスをわざわざ取得したり、メールをなんとしてでも受信するために設定を変更してくれたりするような、非常に熱意のあるユーザだけに絞られてしまう可能性があります。
重要なトランザクションメールが届かなければ、機会損失やクレームを招き、サービスへのネガティブな影響が発生します。できるだけユーザに手間をかけさせず、幅広いドメインに対してメールをしっかりと届けるためには、メールを送信するシステム側で対応する必要があります。
トランザクションメールを確実に届けるために
「メールが届かない」ことにはさまざまな要因があるため、メールを確実に届けるためには、送信方法やメールの形式や内容、メールを送信するシステムや関連する各種設定など、気をつけるべきことが数多くあります。
その中でも、トランザクションメールを確実に相手へ送るためには、メールを送信することに特化したSMTPリレーサービスを利用することがお勧めです。SMTPリレーサービスは、迅速かつ確実にメールを送信するためにさまざまな工夫がされており、今のシステムからメールをリレーするだけで到達率を改善することができます。SMTPリレーサービスのメリット
- 配信基盤から分散して配信することで、メールの大量送信・高速配信が可能
- レピュテーション(信頼度)の管理されたIPアドレス群から配信されるためメールの到達率が高い
- SMTPサーバーの運用負荷が下がる(サービスにより完全に不要となる場合も)
- 国内携帯キャリアへの到達率向上(国内IPアドレスからの配信に限る)
- メール配信後の結果(ログ)の確認や分析がしやすくなる(サービスによる)
SMTPリレーサービス(メールリレーサービス)について詳しくは、こちらの記事をご参照ください。
メールリレーサービスを比較|利用するメリットや選び方も解説| ベアメールブログ
まとめ
トランザクションメールはユーザが必要とする情報を届けるために重要な手段です。上手く活用することで、顧客との信頼構築やエンゲージメントの向上、売上げの促進やブランドイメージ強化などが期待できます。
しかし、メールの送信環境を正しく設定・運用管理しないと、送信したメールが迷惑メールと判定されてしまい、メールが届かなくなってしまいます。トランザクションメールをユーザへ確実に届けるためには、SMTPリレーサービスのような外部サービスを利用し、メールを送る環境を整えることをお勧めします。
「ベアメール」は、高いIPレピュテーションの環境からメールを高速配信できる「メールリレーサービス」と、メールが届かない原因を分析して改善策を提示する「迷惑メールスコアリングサービス」を提供しています。
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