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【送信者向け】au宛のメールが届かない原因と対処法を解説

【送信者向け】au宛のメールが届かない原因と対処法を解説

Last Updated on 2025.12.2

お役立ち資料のダウンロードページへ移動(『迷惑メールに判定される原因徹底解説』:迷惑メール判定されるメカニズムと回避するための対策)

巧妙化する迷惑メールによる被害を防ぐため、携帯キャリア各社では対策の強化が進んでいます。その結果、悪質なメールをブロックできる一方で、企業が配信した正規のメールであっても、送信環境や受信側の設定によって迷惑メールと誤判定されてしまうケースが増えています。

メールを確実に届けるためには、送信者側がキャリアごとの迷惑メール対策の仕組みを理解し、適切な対策を行うことが不可欠です。

本記事では、一般的な迷惑メール対策の取り組みを整理し、併せてauが独自に実施する迷惑メール対策についても紹介します。さらに、au宛のメールが迷惑メール判定されないために、企業が押さえておくべきポイントをわかりやすく解説します。

docomoとSoftBankが行っている迷惑メール規制については、こちらの記事をご参照ください。
メールが届かない原因はどこにある? ~docomo編~|ベアメールブログ
メールが届かない原因はどこにある? ~SoftBank編~|ベアメールブログ

au宛のメールが届かない主な原因

まず、au宛のメールが届かない背景として、どのような要因があるのか整理しておきましょう。auを含む主要キャリアでは、メール送信元の信頼性を総合的にチェックしており、その評価に問題があると、正規のメールであっても届かないことがあります。

IPアドレスのレピュテーション(信頼性)が低い

IPレピュテーションとは、ISP(インターネットサービスプロバイダ)やキャリアが、メール送信元IPアドレスの信頼性を評価した指標のことです。過去の送信実績やエラー率、迷惑メール報告の有無などを基にスコア化され、評価が低いIPアドレスから送られたメールは、受信側で通信制限やブロックの対象になりやすくなります。

IPレピュテーションについては、こちらの記事も参考にしてください。
IPレピュテーションのスコアを見直せばメール到達率UP!理解しておきたいIPレピュテーション|ベアメールブログ

ブラックリストに登録されている

ブラックリスト(RBL/DNSBL)は、スパム送信やユーザからの迷惑メール報告、ウイルス感染による大量送信など、様々な理由で「リスクが高い」と判断されたIPアドレスの一覧です。

ISPやキャリアはこのリストを参照しており、登録されたIPから送信されたメールは受信拒否や迷惑メール判定の対象となる場合があります。

送信ドメイン認証(SPF・DKIM・DMARC)に失敗している

SPF(Sender Policy Framework)は、メール送信元IPアドレスの情報を基に、メールが許可されたサーバから送信されているか(なりすましでないか)を確認する仕組みです。

DKIM(DomainKeys Identified Mail)は、メールが送信途中で改ざんされていないこと、送信元ドメインが正当であることを、電子署名を用いて検証する技術です。

DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting & Conformance)は、SPFとDKIMの検証結果を組み合わせて、送信元の信頼性を総合的に判断し、認証に失敗したメールをどのように扱うか(受け取る/隔離する/拒否する)を受信側に指示する仕組みです。

これらの送信ドメイン認証に失敗していると、受信側で「なりすましの疑いがある」と判断され、迷惑メール判定や拒否の対象となる可能性があります。

au宛のメールが迷惑メール判定されないための対処法

ここまで紹介してきたように、au宛のメールが届かない背景には、IPレピュテーションの低下やブラックリスト登録、送信ドメイン認証の失敗など、様々な原因があります。これらの問題を解消し、迷惑メール判定されるリスクを軽減するためには、送信者側で適切な対策を講じることが重要です。

以下では、au宛のメールを確実に届けるための具体的な対処法を解説します。

IPアドレスのレピュテーションを改善する

IPアドレスの評価が低い状態で大量のメールを配信すると、スパムメールを送っているとみなされやすく、IPレピュテーションがさらに低下する原因になります。まずは「Sender Score」などの無料ツールを活用して、自社の送信環境のIPレピュテーションを確認しましょう。

もしレピュテーションが低い場合は、大量のメールを一斉送信することは避け、レピュテーションを高めるための「IPウォームアップ」を行う必要があります。

参考:Sender Score
https://senderscore.org/

IPウォームアップについては、以下の記事で詳しく解説しています。
IPウォームアップとは?IPレピュテーションを向上させるためのポイントと具体的な手順|ベアメールブログ

ただし、レピュテーションを向上させるには手間と時間がかかります。すぐに到達率を改善したい場合は、メールリレーサービスを利用するのもおすすめです。メールリレーサービスでは、事業者が保有するレピュテーションの高いIPアドレスから送信できるため、IPウォームアップが不要で大量配信にも対応しやすいというメリットがあります。

メールリレーサービスについては、以下の記事を参考にしてください。
メールの到達率を上げられるメールリレーって、なに?|ベアメールブログ

ブラックリスト登録の確認・解除申請を行う

ブラックリストは複数存在するため、主なリストを定期的に確認し、送信元IPアドレスが登録されていないかをチェックすることが重要です。もし登録されていた場合は、各リストが提示するガイドラインに従い、改善策の実施や解除申請を早急に行ってください。

ブラックリストの仕組みや確認方法、解除手順については、以下の記事で詳しく解説しています。
ブラックリスト登録されたメールの確認・解除方法について|ベアメールブログ

送信ドメイン認証(SPF・DKIM・DMARC)を正しく整備する

SPF や DKIM といった送信ドメイン認証が正しく設定されていないと、「なりすましの可能性がある」と判断され、迷惑メール判定につながることがあります。以下のポイントを押さえて整備しましょう。

SPF(Sender Policy Framework)

DNS サーバーに設定する SPF レコードが正しい送信元 IP アドレスを示しているか確認し、受信側で「Pass(認証成功)」となるように整備します。メールリレーサービスを利用している場合は、サービス側が指定する SPFレコードを追加する必要があります。

SPFについては、以下の記事で詳しく解説しています。
SPFレコードとは? 書き方・設定手順・確認方法まで完全ガイド|ベアメールブログ

DKIM(DomainKeys Identified Mail)

メールに付与される電子署名を受信側が検証できるよう、DNS サーバーに公開鍵を設定し、署名が「Pass(認証成功)」となる状態を保ちます。設定ミスや署名エラーにも注意が必要です。

DKIMについては、以下の記事で詳しく解説しています。
DKIMレコードの書き方とは? 設定・確認方法や失敗例も解説|ベアメールブログ

DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting & Conformance)

DMARCは、SPF・DKIM の認証結果と From ドメインの整合性(アライメント)を基に送信ドメインの正当性を評価し、ドメイン偽装を防ぐ仕組みです。認証失敗したメールをどのように扱うかを定めるDMARCポリシーを段階的に強化することで、なりすまし対策と到達率の向上に役立ちます。

DMARCについては、以下の記事で詳しく解説しています。
DMARCとは? SPF・DKIMとの関係、導入メリット、設定方法まで解説|ベアメールブログ

これらの認証を正しく整備することで、au を含む主要キャリアで迷惑メールと誤判定されるリスクを大幅に軽減できます。

au独自の迷惑メール対策と届かない場合の見直しポイント

ISPや携帯キャリア共通の迷惑メール対策について紹介してきましたが、auではこれらに加え、受信側で独自の迷惑メール対策が適用されることがあります。そのため、送信環境に問題がない場合でも、ユーザの受信設定によってメールが届かないケースが発生することがあります。

本章では、auが提供する独自の迷惑メール対策の仕組みと、メールが届かない場合に企業が取るべき対策について解説します。

「迷惑メールおまかせ規制」|迷惑メールを総合的に規制

「迷惑メールおまかせ規制」は、auが提供する総合的な迷惑メール規制機能で、設定が推奨されています。受信したメールの中から、迷惑メールの疑いがあるものを自動検知して規制します。Hornetsecurity社が提供する迷惑メール判定情報が活用されているほか、DMARC認証の結果に基づく規制も行われます。

この「おまかせ規制」は、メール本文の内容やURLの安全性、送信ドメイン認証、配信パターンなどを総合的に評価して迷惑メール判定を行う仕組みです。そのため、送信側では迷惑メール判定を避けるための基本的な対策を確実に実施することが重要です。

「おまかせ規制」の詳細は、以下の公式サイトで確認できます。
au「迷惑メールおまかせ機能」
https://www.au.com/support/service/mobile/trouble/mail/email/filter/detail/autosetting/(2025/11/27確認)

迷惑メール判定を防ぐ対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。
迷惑メールだと判定されてしまう理由とは? スパム判定のチェックポイントと回避方法を解説|ベアメールブログ

「なりすまし規制」|差出人偽装メールを防止

「なりすまし規制」は、送信元アドレスを偽装したなりすましメールを受信拒否する機能です。規制の強さは「低」「中」「高」の3つのレベルから選択でき、設定を厳しくするほど、差出人偽装の可能性があるメールを強力にブロックします。
※スマートフォンでは、「低」「高」のみ選択可能です

この機能では、エンベロープFromやヘッダFromの正当性を基に判定を行います。そのため、送信側でSPF・DKIM・DMARCなどの認証が正しく行われていない場合、正規のメールであっても差出人の正当性が確認できず、規制レベルによってはブロックされる可能性があります。

詳細は、以下の公式サイトで確認できます。
au「オススメ設定」
https://www.au.com/support/service/mobile/trouble/mail/email/filter/recommend/#anc_01(2025/11/27確認)

個別設定|受信リスト・拒否リストを細かく指定

上記の「迷惑メールおまかせ規制」「なりすまし規制」をまとめて適用できる「オススメ設定」も用意されていますが、ユーザ側で個別に細かく受信条件を設定することも可能です。主な項目は以下の通りです。

  • 受信リスト設定
    指定したアドレスからのメールを受信
  • 拒否リスト設定
    指定したアドレスからのメールを拒否
  • 事業者毎に受信を設定
    特定の事業者(携帯キャリアなど)からのメールを一括で受信/拒否
  • アドレス帳受信設定
    「データお預かり」に保存されたアドレスからのメールのみ受信し、それ以外のメールは拒否/「データお預かり」に保存されたアドレスからのメールを受信許可
  • ウイルスメール規制
    添付ファイルがウイルスに感染している送受信メールをメールサーバーで規制
  • URLリンク/HTMLメール規制
    URLが含まれるメールやHTMLメールを拒否

ユーザがこれらの個別設定を有効にしている場合、送信側に問題がなくても、自社のメールが受信拒否される場合があります。このようなケースでは、ユーザ側で自社ドメインを受信リストに登録してもらうなど、設定の見直しを依頼する必要があります。

詳細は、以下の公式サイトで確認できます。
au「迷惑メールフィルター設定」
https://www.au.com/support/service/mobile/trouble/mail/email/filter/(2025/11/27確認)

まとめ

本記事では、au宛のメールが届かない原因と、その対策について解説してきました。最後に、迷惑メール判定を避けるために送信者が押さえておくべきポイントを整理します。

  • 迷惑メール対策技術に抵触しないよう送信環境を整備する
  • なりすましや改ざんを防ぐための適切な認証設定を行う
  • 受信者に不快感を与えない内容・頻度のメールを心掛け、通報リスクを下げる
  • メールの配信リストを常に最新の状態に保ち、エラー率を低く抑える

また、ユーザ側の受信設定が原因でメールが届かないケースもあるため、状況に応じて迷惑メール対策設定の見直しや、受信許可リストへの登録を依頼することも有効です。

さて、ここまでの内容でお分かりいただけたように、迷惑メールと判定される原因は多岐にわたります。各キャリアが採用する迷惑メール対策の仕組みを理解しつつ、メールの送信環境・コンテンツ・受信側設定など、複数の観点から原因を特定し、着実に改善を行うことが重要です。

当社では、メールリレーサービス「ベアメール」で培ってきたメール配信のノウハウと、AI技術を組み合わせ開発した「迷惑メールスコアリング」を提供しています。テストメールを送信するだけで、迷惑メールとして判定される可能性・原因・改善策を確認することが可能です。

また国内サービスのため、日本語の本文診断や国内キャリア(docomo・au・Softbank)への到達率チェックにも対応しており、日本国内でのメール配信に適しています。Gmail・icloud・Hotmail・Outlookなど、主要サービスへの到達率診断も可能です。

ベアメール 迷惑メールスコアリングの診断結果画面キャプチャ

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