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最終更新日:2026.06.02
メール配信サービスのレポートで「Hard Bounce」と表示されたものの、「何が原因なのかわからない」「どう対処すればよいか知りたい」とお困りではありませんか。
ハードバウンスを放置していると、該当のメールが届かないだけでなく、送信元の信頼性が低下し、正常なメールまで届きにくくなるおそれがあります。そのため、原因を特定して適切に対処することが重要です。
本記事では、ハードバウンスの意味やソフトバウンスとの違い、主な原因と対処法、発生を防ぐためのポイントをわかりやすく解説します。
目次
ハードバウンスとは
まず、ハードバウンスの意味とソフトバウンスとの違いについて理解しておきましょう。
ハードバウンスの意味
ハードバウンスは、メール送信時に恒久的なエラーが発生し、宛先に送信できない状態を意味します。
例えば、存在しないメールアドレスへ送信した場合や、送信ドメイン認証の不備により受信側でメールが拒否された場合などに発生します。基本的に、ハードバウンスは時間を置いて再送しても解決しないため、原因を特定して対処する必要があります。
メール送信時にエラーが発生すると、エラーの原因を示すエラーコードやエラーメッセージが記載されたバウンスメールが返されます。一般的に、エラーコードのうち5から始まるもの(5xx)は恒久的なエラーを表します。例えば、「550 5.1.1 User unknown」は宛先メールアドレスが存在しないことを示す代表的なエラーです。
多くのメール配信サービスでは、こうした恒久的なエラーをまとめて「Hard Bounce」と表示しています。
エラーコードの意味については、以下の記事で詳しく解説しています。
メールのエラーコード一覧|意味・原因・対処法をわかりやすく解説|ベアメールブログ
ソフトバウンスとの違い
ソフトバウンスは、一時的な原因によってメールを配信できない状態を示します。ハードバウンスが恒久的なエラーであるのに対し、ソフトバウンスは時間を置いて再送することで解消される可能性があります。
ソフトバウンスが発生する原因としては、受信者のメールボックス容量超過やサーバー障害などが挙げられます。このようなケースでは、原因が解消されれば、正常にメールを配信できるようになります。
一般的に、4から始まるエラーコード(4xx)は一時的なエラーを表し、多くのメール配信サービスでは「Soft Bounce」と表示されます。
ハードバウンスとソフトバウンスの主な違いは、以下の通りです。
項目 ハードバウンス ソフトバウンス エラーの種類 恒久的なエラー 一時的なエラー 主な原因 無効なメールアドレス、送信ドメイン認証の不備、スパム判定による受信拒否など メールボックス容量超過、サーバー障害など 再送による効果 期待できない 解消される可能性がある 主なエラーコード 5xx 4xx
ハードバウンスが発生する主な原因
ハードバウンスは、無効なメールアドレスへの送信や、送信ドメイン認証の不備、ブラックリスト登録、スパム判定など、様々な要因によって発生します。バウンスメールに記載されているエラーメッセージは、エラーの原因を特定するための重要な手がかりとなります。
ここでは、ハードバウンスが発生する主な原因を5つ紹介します。
エラーメッセージについては、以下の記事で詳しく解説しています。
【エラーメッセージ別】メールエラーの原因と対策|ベアメールブログ
1. 宛先メールアドレスが無効である
ハードバウンスが発生する原因の中でも特に多いのが、宛先のメールアドレスが無効であることです。例えば、メールアドレスの入力ミスや、削除されたメールアドレスへの送信などが考えられます。こうした場合、受信サーバーは宛先が存在しないと判断し、メールを拒否します。
エラーメッセージの例
- User unknown(ユーザが存在しない)
- No such user here(該当するユーザが存在しない)
- User does not exist(ユーザが存在しない)
- Recipient not found(宛先が見つからない)
2. 送信ドメイン認証に問題がある
送信ドメイン認証に問題がある場合、受信側でメールが正当な送信者から送られたものであることを確認できず、ハードバウンスが発生することがあります。
送信ドメイン認証は、メールが正規の送信元から送られていることや、内容が改ざんされていないことを確認するための仕組みです。代表的なものとして、SPF・DKIM・DMARCがあります。
- SPF:メールが許可されたIPアドレスから送信されているかを確認することで、送信元の正当性を検証する仕組み
- DKIM:メールに電子署名を付与し、改ざんされていないことを検証する仕組み
- DMARC:SPFやDKIMの認証結果を基に、それぞれの認証で使用されるドメインがヘッダFromのドメインと一致しているか(アライメント)を確認し、なりすましを防ぐ仕組み
特に、DMARCポリシーが厳しく設定されている受信環境では、認証に失敗したメールが拒否されるケースがあります。
エラーメッセージの例
- SPF Check Failed(SPF認証に失敗した)
- This message was blocked because it didn’t pass DKIM authentication(DKIM認証に失敗したため、メッセージが拒否された)
- This message was blocked because the sending domain doesn’t have a DMARC record or the DMARC record doesn’t specify a DMARC policy(送信ドメインにDMARCレコードの設定がされていないか、DMARCポリシーが設定されていないため、メッセージが拒否された)
- Access denied, sending domain does not pass DMARC verification(送信ドメインのDMARC認証に失敗したため、アクセスが拒否された)
SPF・DKIM・DMARC認証が失敗する原因については、以下の記事で詳しく解説しています。
SPF failの原因と解決法|認証失敗の仕組みとケース別対策|ベアメールブログ
DKIM認証が失敗する原因は? 認証結果の見方とDKIM fail時の確認ポイントを解説|ベアメールブログ
DMARC認証が失敗する原因は? DMARC failの修正方法を解説|ベアメールブログ
3. ブラックリストに登録されている
メールの送信元IPアドレスやドメインがブラックリストに登録されている場合、受信サーバーによってメールが拒否され、ハードバウンスが発生することがあります。ブラックリストには、スパムメールの送信元として報告されたIPアドレスやドメインなどが登録されており、受信側はこれらの情報を、メールの受信可否を判断する際の一つの材料として利用しています。
エラーメッセージの例
- Your IP is listed in Spamhaus …(IPアドレスがSpamhausのブラックリストに登録されている)
- Mail from IP [x.x.x.x] was rejected due to listing in Spamhaus …(IPアドレスがSpamhausのブラックリストに登録されているため、メールが拒否された)
- Service unavailable; Client host [x.x.x.x] blocked using bl.spamcop.net(送信元ホストがSPAMCOPのブラックリストに登録されているため、送信できない)
4. スパムと判定され受信拒否されている
メールがスパムと判断された場合、受信サーバーによってメールが拒否され、ハードバウンスが発生することがあります。スパム判定の要因としては、短縮URLの使用や、過度に不安や緊張を煽る表現、不自然な日本語、多数のURLの記載などが挙げられます。また、画像のみで構成されたメールや不審な添付ファイルも、スパム判定の原因となる可能性があります。
エラーメッセージの例
- This message is likely unsolicited email. To reduce the amount of spam sent to Gmail, this message has been blocked(迷惑メールの可能性があるため、メッセージがブロックされた)
- This message was blocked because its content presents a potential security issue(コンテンツにセキュリティ上の問題が潜んでいる可能性があるため、メッセージがブロックされた)
5. 受信側のポリシーや設定により拒否されている
メールサービス事業者では、独自のセキュリティポリシーにもとづいてメールの受信可否を判断しています。そのため、送信ドメイン認証やブラックリスト、スパム判定に問題がなくても、受信側のポリシーに抵触した場合はメールが拒否され、ハードバウンスが発生することがあります。
また、受信者側で特定のIPアドレスやドメインからのメールを受信拒否する設定などが行われている場合にも、ハードバウンスが返されるケースがあります。
エラーメッセージの例
- Message rejected due to local policy(受信側のローカルポリシーにより、メッセージが拒否された)
- Access denied, banned sender(送信者が受信拒否リストに登録されている)
- Message not allowed – Email not accepted for policy reasons(ポリシー上の理由により、メールが受け付けられなかった)
ハードバウンスが発生した場合の対処法
ハードバウンスが発生した場合は、原因に応じて適切に対処することが重要です。エラーを放置して送信を続けると、送信元の信頼性が低下し、問題のないメールも届きにくくなるおそれがあります。本章では、ハードバウンスが発生した場合の対処法を解説します。
原因 対処法 宛先メールアドレスが無効 宛先メールアドレスの有効性を確認、無効なアドレスを削除 送信ドメイン認証の不備 送信ドメイン認証の設定を見直し ブラックリスト登録 ブラックリスト登録状況を確認、解除申請 スパム判定による受信拒否 メールの内容・配信方法を見直し 受信者側の設定による拒否 受信者に設定の確認と受信許可リストへの追加を依頼
1. 宛先メールアドレスが有効か確認する
まず、宛先メールアドレスが有効か確認してください。メールアドレスの入力ミスや、削除されたメールアドレスへの送信が原因となっている可能性があります。該当するメールアドレスへの送信を停止し、必要に応じて登録情報を修正しましょう。
メールアドレスの有効性を確認する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
【メールアドレスの存在確認方法】安全に検証できるおすすめツールも紹介|ベアメールブログ
2. 送信ドメイン認証の設定を見直す
送信ドメイン認証は、一度設定したら終わりではありません。メール配信サービスの追加やサーバー移行、DNS設定の変更などを行った際に、認証に必要な設定が正しく引き継がれず、認証エラーが発生することがあります。
オンラインツールやコマンドラインを使うと、SPF・DKIM・DMARCの設定内容や認証結果をチェックできます。定期的に設定を見直し、正しく認証できているか確認しましょう。
SPF・DKIM・DMARCの設定を確認する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
SPFの確認方法は? 設定の確認手順や認証結果の見方、失敗する原因を解説|ベアメールブログ
DKIMの確認方法は? 設定の確認手順や認証結果の見方、失敗する原因を解説|ベアメールブログ
おすすめのDMARCチェッカーは? DMARCの設定をチェックできるサイトと確認ポイントを紹介|ベアメールブログ
3. ブラックリスト登録状況を確認する
ブラックリストの登録状況は、Spamhausなどのブラックリスト登録確認サイトを利用して確認できます。登録されていた場合は、スパム判定の原因となったメール内容や配信方法を見直したうえで、各ブラックリスト事業者の案内に従って解除申請を行う必要があります。
ブラックリスト登録の確認・解除方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
ブラックリスト登録されたメールの確認・解除方法について|ベアメールブログ
4. メールの内容や配信方法を見直す
メールがスパムと判定されている場合は、内容や配信方法の見直しが必要です。mail-testerなどのツールを使うと、送信ドメイン認証の設定状況やブラックリスト登録状況、メールのフォーマットなどの観点から、スパム判定につながる問題がないかを確認できます。
また、短時間での大量送信や、長期間利用していない配信リストへの一斉送信は、不審な送信と判断されることがあるため、配信方法にも注意が必要です。
迷惑メール判定の原因や確認方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
迷惑メール判定サイト・ツール紹介|自社メールが迷惑メールになる原因と確認方法も解説|ベアメールブログ
5. 受信側に設定の確認を依頼する
特定の宛先のみでハードバウンスが発生している場合は、受信者側の設定によってメールが拒否されている可能性があります。必要に応じて、自社のIPアドレスやドメインを受信許可リストに追加してもらうなどの対応を依頼しましょう。
ハードバウンスの発生を防ぐためのポイント
ハードバウンスは、発生後に対処するだけでなく、日頃から発生を防ぐための対策を行うことも重要です。無効なメールアドレスへの送信やスパム判定を防ぐことで、送信元の信頼性低下や到達率悪化のリスクを抑えることができます。
ここでは、ハードバウンスの発生を防ぐために押さえておきたいポイントを紹介します。
配信リストのクリーニングを行う
配信リストのクリーニングは、ハードバウンスを防ぐうえで重要な対策の一つです。無効なメールアドレスに対して送信を続けると、バウンス率が上昇し、送信元IPアドレスやドメインの信頼性低下につながるおそれがあります。
定期的に配信リストを見直し、ハードバウンスが発生したアドレスや、長期間反応のないアドレスは削除するようにしましょう。
リストクリーニングの方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
メールのリストクリーニングとは? 具体的な実施方法、宛先リストの品質を保つポイントを解説|ベアメールブログ
ダブルオプトインを実装する
会員登録などの際に、ユーザが間違ったメールアドレスを入力してしまうことを防ぐためには、「ダブルオプトイン」の仕組みを取り入れることも有効です。
ダブルオプトインとは、メールアドレスを入力して仮登録をした後、そのアドレスに確認メールが送信され、メール内の登録用URLからアクセスすることで登録が正式に完了する方式です。メールアドレスの有効性を事前に確認できるため、宛先の間違いを防ぐ効果が期待できます。
配信前にスパム判定リスクを確認する
スパム判定によるハードバウンスの発生を防ぐためには、送信前に迷惑メール判定のリスクを確認することが重要です。
しかし、迷惑メール判定にはメール本文の問題や送信ドメイン認証の不備、ブラックリスト登録など様々な要素が関係するため、リスクを網羅的に把握することは容易ではありません。
ベアメールの「迷惑メールスコアリング」では、テストメールを送信するだけで、迷惑メール判定につながる問題がないかを多角的に診断できます。

- 本文診断
メール本文の文脈や使用されている単語を分析し、迷惑メールと判定される可能性を診断します - 送信ドメイン認証診断
SPF・DKIM・DMARCの認証結果を確認できます - SPAMエンジン診断
ブラックリスト登録状況やメールフォーマット、DNS設定などを確認できます - キャリア到達度診断
国内外の主要キャリアごとの到達度を確認できます
診断結果はスコアとして可視化されるため、現在の状況を直感的に把握できます。また、検出された問題に対する改善アドバイスも確認できるため、迷惑メール判定やメール不達のリスク低減に役立ちます。
無料トライアルもご用意していますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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まとめ
本記事では、ハードバウンスの意味やソフトバウンスとの違い、主な原因と対処法、発生を防ぐためのポイントについて解説しました。
ハードバウンスの原因は、無効なメールアドレスへの送信だけでなく、送信ドメイン認証の不備、ブラックリスト登録、スパム判定など多岐にわたります。ハードバウンスが発生した場合は、バウンスメールのエラーメッセージを確認し、原因に応じて適切に対処することが重要です。また、配信リストの管理や送信ドメイン認証設定の定期的な見直しなど、日頃から配信環境を整備しておくことも、ハードバウンスの抑制につながります。
ベアメールの「迷惑メールスコアリング」では、送信ドメイン認証の認証結果やブラックリストの登録状況、メール本文の問題点などを確認できます。「メールが届かない」「不達の原因がわからない」とお悩みの方は、ぜひご活用ください。
