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2023.01.19 (木)
メールにURLを設置する方法と注意点|迷惑メール判定を防ぎ、クリック率を高めるポイントを解説
Last Updated on 2025.11.18
メルマガや販促メールでは、本文内にURLリンクを設置して特定のページへ誘導することが一般的です。URLの設置方法を工夫すれば、クリック率を高めてメールマーケティングの成果を大きく伸ばすこともできます。
一方で、記載方法を誤るとリンクが正常に開けずエラーになったり、受信側で迷惑メールと判定されてブロックされたりする恐れもあります。こうしたトラブルによる機会損失を防ぐには、URLの正しい記載方法を理解しておくことが重要です。
本記事では、メール本文内にURLを設置する基本的な方法と、クリック率を高める工夫、迷惑メール判定を防ぐために押さえておきたい注意点について詳しく解説します。
目次
メールの種類|テキストメールとHTMLメール
具体的なURL設置方法を紹介する前に、メールの主な形式である、テキストメールとHTMLメールについて確認しておきましょう。
それぞれの特性を理解することで、目的に合った形式を選び、URLリンクを効果的に配置できます。
テキストメールの特徴・メリット
テキストメールは、文字情報のみで構成されたメールです。作成が容易で、受信環境に左右されにくく、迷惑メールと判定されにくいというメリットがあります。主に通知メールや事務連絡など、情報を確実に伝えたい場面に適しています。
テキストメールにURLを記載する場合は、URLを自動的にリンク(ハイパーリンク)化するための特別な設定は不要です。そもそも仕様上、URLに対してリンク情報を埋め込むことはできません。
リンク化されるかどうかは、受信者側のメールソフトやサービスに依存し、対応している場合は自動的にハイパーリンクとして表示されます。
ただし、URLとその他の文字や記号がつながっていたり、途中で改行が入っていたりすると正しく認識されず、クリックできないことがあるため、注意が必要です。URLの前後には文字や記号を入れず、1行で記載することで、受信側がURLとして認識しやすくなります。
HTMLメールの特徴・メリット
HTMLメールは、Webページの作成に用いられるHTMLを利用して作成されたメールです。テキストメールよりもデザインの幅が広く、文字のフォントや色、大きさを変えたり、画像や動画を入れたりすることができます。視覚的な訴求力が高いため、ブランドイメージの表現やクリック率の改善に有効です。メルマガやキャンペーン配信など、販促目的のメールによく用いられます。
HTMLメールにURLを設置する場合は、単にURLを記載するだけではリンク化されないため、URLをhtmlタグで括り、リンク先を設定する必要があります。リンク先の設定を行うことで、受信側のメール環境に関わらず、ハイパーリンクとして表示されます。
また、任意の文字列やボタン、画像をリンク化することも可能です。デザインの自由度が高い一方で、リンク設定を忘れるとクリックできない状態になるため、注意しましょう。
メール本文内にURLを設置する方法
それでは、メール本文内にURLを設置する具体的な方法を4つご紹介します。
メールの形式(テキストメール/HTMLメール)や目的に応じて、最適な方法を選ぶことが大切です。
URLをそのまま設置する
最も手軽な方法は、本文内にURLをそのまま記載することです。
記述例:
https://baremail.jp/
この方法のメリットは、テキストメール/HTMLメールを問わず使用できる点です。
テキストメールでは特別な設定が不要で、受信側のメールサービスが対応していればメール本文内にURLを記載するだけで、自動的にリンクとして認識されます。HTMLメールでは、htmlタグとリンク先の設定が必要です。
シンプルで手軽ですが、URLが文章中に埋もれて視認性が下がり、クリック率が低くなりやすいというデメリットがあります。
文字リンクで設置する
メール本文内の特定のテキストにリンクを設定する方法もあります。この「文字リンク」は、HTMLメールでのみ使用可能で、テキストメールでは利用できません。
リンクを設定する際は、対象の文字列を<a>タグで囲み、href属性にリンク先URLを記載します。
記述例:
<a href=”https://baremail.jp”> ベアメール公式サイトはこちら</a>
実際の表示:
文字リンクの利点は、メール本文のレイアウトを崩さずにリンクを設置できる点です。長いURLを直接貼り付ける必要がないため、文章全体がすっきりと読みやすくなります。
また、リンク先の内容をテキストで説明することで受信者の安心感にもつながり、クリック率を高める効果が期待できます。
画像で設置する
メール本文内の画像にリンクを設定して、URLを設置することもできます。この方法もHTMLメールでのみ使用可能で、テキストメールでは利用できません。
設定の際は、画像を挿入する<img>タグを<a>タグで囲み、href属性にリンク先URLを記載します。
記述例:
<a href=”https://baremail.jp/”><img src=”https://baremail.jp/images/banner.jpg” alt=”ベアメール サービス詳細はこちら”></a>
このように記述すると、画像全体がクリック可能なリンクになります。バナーや製品写真を使えば、視覚的な訴求力が高まり、読者の目を自然に誘導できるのが特徴です。キャンペーンや販促メールなど、行動を促したいときに適しています。
ただし、単に画像にURLを設定しただけでは、受信者が「クリックできる」と気付かない場合もあります。「詳しくはこちら」などのテキストを添える、ボタン風のデザインにするなど、クリック可能であることを明示しましょう。
また、環境によっては画像が非表示になる場合もあるため、alt属性で代替テキストを設定しておくことも重要です。
記述例:
alt="ベアメール サービス詳細はこちら"
ボタンで設置する
メール内のURLをボタン形式で設置する方法もあります。HTMLメールでのみ使用可能で、テキストメールでは利用できません。
ボタンを設置する際は、<a>タグでリンクを作成し、CSSを使って装飾します。具外的には、ボタンに表示させたいテキストを<a>タグで囲み、href属性に遷移先URLを記載した上で、style属性で背景色や文字色、余白などを指定します。
記述例:
<a href=”https://baremail.jp/” style=”background-color:#4a86e8;color:#ffffff;padding:12px 24px;text-decoration:none;border-radius:6px;display:inline-block;text-align:center;”>ベアメール サービス詳細はこちら</a>
実際の表示:
青い背景に白文字の「ベアメール サービス詳細はこちら」ボタンが表示されます。

ボタンリンクは視認性が高く、読者の目に留まりやすいため、クリック率の向上を見込めます。また、画像リンクよりシンプルで、複数設置してもデザインが崩れにくい点もメリットです。
一方、設定にはHTMLとCSSの基本的な知識が必要で、他の方法と比べるとやや難易度が高いと言えるでしょう。
クリック率を上げるためのURL設置のポイント
メールにURLを記載する最終的な目的は、読者にクリックしてもらい、行動を促すことです。そのためには、単にURLを設置するだけでなく、読者の目に留まり、クリックしたいと思わせる工夫が欠かせません。
ここでは、クリック率を高めるためのポイントをご紹介します。
テキストやデザインの工夫で視認性を高める
まず大切なのは、リンクが読者の目に入りやすくすることです。
HTMLメールでは、リンクテキストの色変更や、太字、下線、ボタンデザインの活用により視認性を高めることができます。テキストメールでは装飾ができないため、URLを独立行に記載したり、前後に「▼」などの記号を付けたりして強調するのが効果的です。
明確なCTAで行動を促す
明確で魅力的なCTAも、クリック率を高めるうえで重要です。「無料トライアルを開始」「今すぐ購入」「資料をダウンロード」など、読者に取ってほしい行動と、得られるメリットをわかりやすく伝える文言にしましょう。
また、CTAはなるべく一つに絞る方が効果的です。読者にとって「何をすればいいのか」が明確になることで、迷いなくクリックしてもらえます。
クリックされやすい場所に戦略的に配置する
同じメールでも、リンクの配置場所によってクリック率は大きく変わります。特に、ファーストビュー(開封直後に見える範囲)に配置されたリンクはクリックされやすい傾向があります。
ただし、本文を最後まで読んだ読者にも行動を促すために、メールの終盤にもCTAを設置するのが効果的です。長文の場合は、同じリンクを2〜3箇所に配置して、スクロール位置に応じて自然な動線を作るのもおすすめです。
配信結果を分析し継続的に改善を行う
クリック率を向上させるには、配信後のデータ分析と改善の継続が欠かせません。
ABテストを活用して、CTA文言、ボタンの色や形、配置場所などを複数パターン試し、効果を比較検証するのが有効です。テスト結果に基づき、よりクリック率の高い構成に最適化していくことで、メールマーケティングの成果を最大化できます。
URLが原因でメールが届かないことも|迷惑メール判定されやすい理由
メール本文内に記載したURLが原因で、「迷惑メール」と誤判定されてしまい、メールが届かなくなる場合があります。これは、迷惑メールの多くが不正サイトへの誘導リンクを含んでいることに起因します。
代表的な例として、出会い系サイトやアダルトサイトへの誘導や、銀行やクレジットカード会社を装い、偽サイトに誘導して個人情報を盗み取るフィッシング詐欺などが挙げられます。
こうした迷惑メールによる被害を防ぐため、受信側の携帯キャリアやメールサービスプロバイダは、本文中のURLを厳しくチェックする仕組みを設けています。
本章では、迷惑メール判定される原因と対策について解説します。
携帯キャリアによる拒否
docomo、au、Softbankなどの携帯キャリアでは、迷惑メール対策の一環として、特定のURLを含むメールや、すべてのURLを含むメールを受信拒否する設定を提供しています。
この設定が有効な環境では、メール本文内にURLを含むだけでブロックされるケースがあります。携帯キャリア宛のメールが届かない場合は、この設定が影響しているかもしれません。その場合、URLが入ったメールを受信するには、受信者側で特定の送信アドレスを受信許可リストに設定してもらう必要があります。
一方で、ユーザがURLリンク付きメールの一括拒否設定を行っていなくても、携帯キャリアはURLを厳しくチェックしており、危険性が高いカテゴリのURLが含まれるメールは自動的にフィルタリングされます。
例えばdocomoは、ネットスター社のURLリストを参照しており、「出会い系」「アダルト系」「違法行為」などに分類されたURLを含むメールは受信拒否する可能性があります。自社サイトやリンク先がどのようなカテゴリに分類されているかは、ネットスター社が公開しているWebサービスで検索することで確認できます。
参考:NetSTAR「携帯フィルタリングで使われるカテゴリ分類に関する疑問を解決しよう」http://category.netstar-inc.com/index.html
携帯キャリアごとの迷惑メール対策の詳細については、以下の記事で解説しています。
メールが届かない原因はどこにある? ~docomo編~ | ベアメールブログ
メールが届かない原因はどこにある? ~au編~|ベアメールブログ
メールが届かない原因はどこにある? ~SoftBank編~|ベアメールブログ
メールサービスプロバイダによるチェック
GmailやOutlookなどの主要なメールサービスも、迷惑メール対策として本文内のURLを厳しくチェックしています。
例えばGmailは、送信元ドメインに加えて、メール内に含まれるリンク先のドメインも全て、Google セーフ ブラウジングで危険なドメインとして登録されていないことを確認するよう推奨しています。
参考:Google セーフ ブラウジング
https://transparencyreport.google.com/about
Microsoftも、Outlookにメールが届かない場合のトラブルシューティングにおいて、以下の通りメール本文中のURLについて注意を促しています。
- 有効で信頼できる URL を常に使用する。メールの受信者が、リンクをクリックした際にどこへ誘導されるのかを明記し、そのサイトが正当なサイトであることを確認してください。
- 標準の URL 形式を使用する。URL に IP アドレスを使用しないでください。
- 既知のフィッシング サイトへのリンクを挿入しない。
引用:Outlook.com Postmaster「トラブルシューティング」
https://sendersupport.olc.protection.outlook.com/pm/troubleshooting.aspx
メール本文内にURLを設置する際の注意点
迷惑メール判定を避け、読者が安心してクリックできる状態を保つためには、メール本文内にURLを記載する際の配慮が大切です。ここでは、特に注意すべきポイントを整理します。
正しい形式で見やすく記載する
テキストメールでは、URLが誤った形式で記載されていると、受信側でリンクとして認識されない場合があります。特に、URLに不要な文字列が含まれてしまいエラーとなるケースが多く見られます。
記載時のポイントは次の通りです。
- URLは半角英数字で記載する
- URLの前後には半角スペースを入れる
- 改行してURLだけの行にする
- URLを山括弧(<>)で囲む
- URLの途中で改行しない
さらに、GmailやOutlookでは、「どこへ遷移するリンクか」を明示することが推奨されています。以下のようにリンク先を明示すると、読者の安心感にもつながります。
記載例:
ベアメール 公式サイトはこちら▼
https://baremail.jp/
ハイパーリンクを活用する
HTMLメールの場合は、ハイパーリンクを設定する必要があります。URLをそのまま貼り付けるだけでなく、文字リンクや画像リンク、ボタンリンクとして設置することも可能です。目的に応じて使い分けることで、視認性が高まりクリック率の向上も期待できます。
リンク切れを起こしていないか確認する
URLの誤りや、リンク切れがないか必ず確認しましょう。リンク先のページが存在しない場合、ユーザに不信感を与え、迷惑メールとして報告される恐れもあります。複数のURLを記載する際には、特に注意が必要です。配信前に必ず動作確認を行いましょう。
短縮URLを利用しない
短縮URLは、不正サイトへの誘導に悪用されることが多く、受信側で危険なURLとみなされやすい傾向があります。なるべく、自社ドメインの正式なURLを使用するようにしましょう。
短縮URLについて、詳しくはこちらの記事で解説しています。
短縮URLとは?見落としがちな短縮URLのデメリットについて解説 | ベアメールブログ
リダイレクトを行わない
クリック後に複数のページを経由するリダイレクトは、フィッシング詐欺のメールでよく使われるため警戒されやすく、迷惑メール判定につながることがあります。記載するURLは、目的のページへ直接アクセスできる形式にしましょう。
遷移先ドメインがブラックリストに登録されていないか確認する
URLのドメインがブラックリストに登録されていると、受信拒否される可能性が高くなります。以下のようなツールを利用すると、複数のブラックリストへの登録有無を一括でチェックできます。
MXtoolbox「Email Blacklist Check」https://mxtoolbox.com/blacklists.aspx
もし登録されていた場合は、各ブラックリストに対して削除申請を行う必要があります。
加えて、前述したGoogle セーフ ブラウジングでも、危険なドメインとして登録されていないか確認しておくと安心です。
参考:Google セーフ ブラウジング
https://transparencyreport.google.com/about
遷移先ページで個人情報の入力を求めない
遷移先のページで、住所や電話番号、メールアドレス、パスワード、クレジットカード情報などの入力を求めると、フィッシング詐欺のメールと誤解されやすく、メール自体がブロックされるリスクが高まります。
遷移先ページの内容に問題がないか確認する
遷移先のページに、「副収入」「寄付」「オンラインデート」など迷惑メールでよく使われるフレーズが含まれていると、URLが記載されたメール全体が警戒される原因となり得ます。
リンク先のコンテンツ内容についても、配信前に必ずチェックしましょう。
メール本文内のURLチェックを手軽に行う方法
メールに記載した全てのURLについて、「ブラックリストなどに登録されていないか」「Googleやネットスター社から有害なサイトとして分類されていないか」「正しくアクセスできるか」など、正常性を毎回手作業で確認するのは大きな負担です。また、送信者側からは、実際に受信者の環境で「迷惑メール」として判断されているかどうかを直接確認することはできません。
そこで役立つのが、メールの正常性を診断できる、ベアメールの「迷惑メールスコアリング」です。
迷惑メールスコアリングなら、テストメールを送信するだけで、メール本文内のURLに問題がないか確認できます。さらに、URL以外にも迷惑メール判定の原因となる問題点がないか網羅的にチェックし、メールの健全度をスコアとして可視化します。
日々配信しているメールが、知らないうちに受信側でブロックされてしまっているケースは少なくありません。定期的な診断によって、「届いているつもり」から「確実に届けられる状態」へと改善することができます。
無料診断も可能なため、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
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まとめ
URLリンクは、メルマガに欠かせない要素です。しかし、記載方法が適切でなければ、ユーザがクリックしても正常に遷移できない、受信者に不審感を持たれてしまう、迷惑メールとしてブロックされる、といったリスクも生じます。
巧妙化するフィッシング詐欺などの迷惑メール対策として、携帯キャリアやメールサービスプロバイダはURLリンクの遷移先まで厳しくチェックするようになっています。メールを確実に届け、メールマーケティングの効果を最大化するためにも、今回ご紹介した注意点や改善ポイントを参考に、URLの記載方法を改めて見直してみてはいかがでしょうか。