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2023.01.19 (木)
メールマーケティングメールにURLを記載するときの注意点とは? 迷惑メールと誤判定される意外な落とし穴
Last Updated on 2024.08.5
メルマガをはじめとして、メールにWebサイトのURLを記載するケースが多いのではないでしょうか。しかし、URLの記載を正しく行わないと、リンクが正常に開けずエラーになったり、受信側で迷惑メール判定されてブロックされたりといったことが起きてしまいます。本記事では、メール本文にURLリンクを記載する際の注意点について解説します。
目次
メール本文にURLリンクを挿入する方法
メール本文にURLを記載してリンクすることで、読者がURLをクリックすると指定したページに遷移させることができます。集客や販売促進のため、メルマガなどにURLリンクを挿入して特定のページに誘導する手法はよく使われています。
テキストメールの場合
テキストメールの場合、URLを自動的に遷移する状態(ハイパーリンク)にするための設定は特にありません。そもそもテキストメールは、URLに対してリンク情報を設定することは仕様上できないのです。
ハイパーリンクになるかならないかは、受信者側のメールサービスに依存しており、対応している場合はURLを自動認識してハイパーリンクとして表示します。
ただし、URLとその他の文字や記号がつながっていたり、途中で改行が入っていたりするとURLとして認識されず、リンクとしてクリックできないことがあります。受信側がURLとして認識しやすいように、URLの前後には何も入れない方が良いでしょう。
HTMLメールの場合
一方HTMLメールの場合は、URLを記載するだけでなく、それに対してhtmlタグを使用してリンクの設定をする必要があります。
具体的には遷移させるURLを、
<a href=”(※遷移先のURL)”>(※メール上で表示させる文字列)</a>
のタグで括ります。
例:
【htmlタグの表記】
<a href=”https://baremail.jp”> ベアメール Webサイト</a>
【実際の表示】
これにより受信側のメールサービスの仕様に関係なく、ハイパーリンクとして表示することが可能です。URL以外の任意の文字列に対しても自由にリンクを設定することができる他、画像をリンク化することもできます。自由度が非常に高いですが、テキストメールと異なりリンク設定が必要になるので注意が必要です。
メール本文内のURLが原因でメールが届かないことも
Webサイトへの集客や、イベントの申し込みフォームへの誘導、ECの商品ページへの誘導など、URLが全く記載されていないメールが見当たらないほどURLリンクは広く活用されています。しかし、メール本文内に記載したURLが原因で「迷惑メール」として誤判定されてしまい、メールが届かなくなってしまう場合もあります。
URLを含むメールが迷惑メール判定されやすい理由
本文内のURLの影響で迷惑メールと判定されてしまう理由は、迷惑メールの大半が悪意のあるサイトへ誘導するために本文にURLを記載しているからです。
例えば怪しげな出会い系サイトやアダルトサイトへの誘導などが挙げられます。また、実在する銀行やクレジットカード会社などを装ってメールを送り、偽のサイトへ誘導して個人情報を盗み取るフィッシング詐欺の被害も増えています。
これらの迷惑メールによる被害を防ぐために、受信側の携帯キャリアやメールサービスは、URLが記載されたメールについて厳しくチェックを行っているのです。
携帯キャリアによるURLリンク付きメール拒否
docomo、au、Softbankなどの携帯キャリアでは、特定のURLもしくはすべてのURLを含むメールを拒否する設定があります。これも迷惑メール対策を目的としたものであり、この設定がされている環境ではメール内にURLを含んでいるというだけでブロックされてしまいます。
もし携帯キャリア宛のメールが届かない理由がわからない場合、この設定が影響しているかもしれません。この設定を入れたままURLの記載されたメールを受信するには、受信者が特定のアドレスを受信許可リストに設定する必要があります。
また、ユーザがURLリンク付きメールの一括拒否設定を行っていない場合も、携帯キャリアはURLを厳しくチェックしていることには変わりありません。例えばdocomoは特定のURLを含むメールをフィルタリングするために、ネットスター社のURLリストを参照しています。出会い系・アダルト系・違法行為などのカテゴリに分類されているURLがメール本文内にあった場合、受信が拒否される設定があります。
自社が運営しているWebサイトやリンクしようとしているWebサイトがどのようなカテゴリに分類されているかは、ネットスター社の公開しているWebサービスで検索することができます。
参考:NetSTAR「携帯フィルタリングで使われるカテゴリ分類に関する疑問を解決しよう」http://category.netstar-inc.com/index.html
それぞれの携帯キャリアにおける迷惑メール対策について詳しくはこちらの記事で解説しています。
メールが届かない原因はどこにある? ~docomo編~ | ベアメールブログ
メールが届かない原因はどこにある? ~au編~|ベアメールブログ
メールが届かない原因はどこにある? ~SoftBank編~|ベアメールブログ
メールサービスプロバイダによるURLリンクチェック
GmailやOutlookなどのメールサービスでも、迷惑メール対策のために本文内のURLをチェックしています。
例えばGmailは、メール送信に利用するドメインおよびリンクしているドメインもすべてGoogle セーフ ブラウジングで危険なドメインとして登録されていないことを確認することを推奨しています。
Microsoftも、Outlookにメールが届かない場合のトラブルシューティングにおいて、以下のようにメール本文中のURLについて注意を促しています。
・有効で信頼できる URL を常に使用する。メールの受信者が、リンクをクリックした際にどこへ誘導されるのかを明記し、そのサイトが正当なサイトであることを確認してください。
・標準の URL 形式を使用する。URL に IP アドレスを使用しないでください。
・既知のフィッシング サイトへのリンクを挿入しない。
引用:Outlook.com Postmaster「トラブルシューティング」
https://sendersupport.olc.protection.outlook.com/pm/troubleshooting.aspx
メールにURLを記載する際の注意点
メール本文中にURLを記載する際には、以下のようなポイントに注意しましょう。
リンクが正しく認識されるようにする
テキストメールでは、URLを正しく記載しないと受信側でURLと認識できずハイパーリンクにならないことがあります。リンク化されないと、せっかくURLを記載してもアクセスできないため注意が必要です。URLに不要な文字列が含まれてしまいエラーとなるケースが多いため、以下のいずれかの方法で記載しましょう。
- URLは半角英数字で記載する
- URLの前後には半角スペースを入れる
- 改行してURLだけの行にする
- URLを山括弧(<>)で囲む
- URLの途中で改行しない
ハイパーリンクを活用する
HTMLメールの場合は、ハイパーリンクを設定する必要があります。
URLをそのまま記載してリンクするほかに、特定の文字列や画像、ボタンなどにリンクさせることもできます。URLの代わりに画像やボタンなどを使用すると、クリック率が向上する効果も期待できるため活用すべきでしょう。
リンク切れに注意する
URLに間違いがないか、現在は存在しないページへのURLになっていないか確認しましょう。リンク先が存在しない場合、ユーザ体験が悪くなるだけでなく、携帯キャリアやメールサービスに迷惑メール判定される原因となります。読者が迷惑メールとして報告する可能性もあるため、複数のURLを記載する場合は特に注意が必要です。
リンクを見やすく、わかりやすくする
メール本文中のリンクは、見やすく、わかりやすいものにしましょう。リンクをクリックした場合の遷移先についても、受信者が把握できるようにすることがGmailやOutlookによって推奨されています。
遷移先のドメインがブラックリストに登録されていないか
記載したURLのドメインがブラックリストに登録されている場合、受信を拒否される可能性が高いです。送信元のドメインと本文中のURLがSpamhaus、Spamcop、Barracudaなどのブラックリストに登録されていないか確認しましょう。もし登録されてしまっている場合は、各ブラックリストに対して削除申請する必要があります。
また、前述したGoogleのGoogle セーフ ブラウジングで危険なドメインとして登録されていないことも確認すると良いでしょう。
リダイレクトを行わない
遷移先のドメインから複数回リダイレクトするのは、悪意のあるメールでよく使われる手法のために警戒されています。受信者が不審に思い、迷惑メール報告する原因にもなるので、記載したURLからリダイレクトせず意図したページへ直接アクセスできるようにしましょう。
短縮URLを利用しない
フィッシング詐欺などの迷惑メールを配信する悪徳業者は、本当のURLを隠すためにURL短縮サービスを利用するケースが多いです。そのため短縮URLのドメインが危険なURLであると判断されてしまう可能性があります。できればメールに短縮URLを掲載するのは避けるのが得策です。
短縮URLについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
短縮URLとは?見落としがちな短縮URLのデメリットについて解説 | ベアメールブログ
個人情報を求めない
遷移先のURLで、住所や電話番号、メールアドレス、パスワード、クレジットカード情報などの入力を求めると、迷惑メールの可能性があると警戒されます。ブロックされやすくなるため、なるべく避けるべきです。
遷移先のページの内容に問題ないか
アダルトサイトやフィッシングサイトはもちろんですが、その他にも「副収入」「寄付」「オンラインデート」など、遷移先のWebページでも迷惑メールと疑われやすいようなフレーズが使用されているとメールが警戒される原因となり得ます。
メール本文内のURLチェックを楽に行うには
メールに記載した全てのURLについて、「ブラックリストなどに登録されていないか」「Googleやネットスター社から有害なサイトとして分類されていないか」「正しくアクセスできるか」など、正常性を確認していくのは手間がかかるかもしれません。
メールの正常性を診断できる「迷惑メールスコアリング」なら、テストメールを送信するだけでメール本文内のURLについて問題がないか確認できます。URL以外にも、迷惑メールとして判定される原因となる問題点がないか網羅的にチェックし、メールの健全度をスコア化します。
送信しているメールが受信者側で「迷惑メール」として扱われているかどうかは、送信者は知ることができません。迷惑メールスコアリングで診断することで、普段送信しているメールに問題がないか、迷惑メールとしてブロックされてしまっている可能性がないか確認することができます。
無償トライアルも可能なため、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
まとめ
URLリンクはメルマガに欠かせないものですが、記載方法に注意しなければユーザがクリックしても正常に遷移できなかったり、不審に思われてしまったりする可能性もあります。また、蔓延するフィッシング詐欺などの迷惑メールへの対策として、携帯キャリアやメールサービスプロバイダはURLリンクの遷移先まで厳しくチェックしています。メールを確実に届けてメールマーケティングの効果を最大化するためにも、今回ご紹介したポイントを参考にメールへの記載内容を改めて見直してみてはいかがでしょうか。
「ベアメール」は、高いIPレピュテーションの環境からメールを高速配信できる「メールリレーサービス」と、メールが届かない原因を分析して改善策を提示する「迷惑メールスコアリングサービス」を提供しています。
メール配信に課題をお持ちの方は、ぜひベアメールへお気軽にご相談ください。
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