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BIMI導入にかかる費用は?|VMC・CMCの違いや導入効果も解説

BIMIの導入費用をわかりやすく解説。BIMI導入に必要なVMC・CMC証明書や商標登録、ロゴ変換などにかかるコストも整理します。またBIMIの導入効果について調査結果をまじえて紹介します。

Last Updated on 2025.11.14

メールマーケティングで、件名や配信時間を工夫しても開封率が伸びないと感じることはありませんか?
近年では、単に配信内容や時間を最適化するだけでなく、“ブランドとしての信頼感”を高めることが開封率改善の重要なポイントになっています。その手段のひとつとして注目されているのが、受信トレイで差出人名の横に自社ロゴを表示できる「BIMI」です。
メールの信頼性向上に大きく貢献するBIMIですが、導入には証明書の取得や商標登録、ロゴデータのファイル変換など、いくつかの準備が必要です。
本記事では、BIMI導入にかかる費用の目安や必要な条件、導入効果をわかりやすく解説します。

お役立ち資料のダウンロードページへ移動(『BIMI導入ガイドブック』:BIMIの概要・導入手順)

BIMIとは

BIMIは「Brand Indicators for Message Identification」の略で、対応しているメールクライアント(メールソフト)の受信トレイにおいて、ブランドロゴを表示できる新しいメール仕様です。

BIMIの導入には、SPF・DKIM・DMARCといった送信ドメイン認証技術の整備が前提となり、これらの認証で担保された信頼性を、ロゴで視覚的に表すことができます。ロゴ表示により、なりすましではない正規の送信元から送信されたメールであることを受信者が一目で認識できるようになります。

BIMIの仕組みやメリットについては、以下の記事でより詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
メールにロゴを表示するBIMIとは? 導入のメリットや設定方法を解説 – ベアメールブログ

BIMI導入に必要な前提条件

BIMIでブランドロゴを表示するための準備として、送信ドメイン認証の設定、証明書の取得、商標登録、ロゴデータの整備などが必要です。

1. 送信ドメイン認証の設定(SPF・DKIM・DMARC)

BIMIは、送信ドメインの正当性を確認するSPF・DKIM・DMARCといった認証設定を正しく整えていることを前提に動作します。
また、DMARCポリシーが「none」のままではBIMIの要件を満たしません。「quarantine」または「reject」に設定していることが必須です。
DMARCポリシーの引き上げについては、以下のブログを参考にしてください。
DMARCポリシー設定ガイド|「none」から「reject」へ強化する理由と進め方|ベアメール ブログ

2. 証明書(VMC/CMC)の取得

登録したロゴが正規のものであることを証明するため、認証局(CA:Certificate Authority)という第三者機関から証明書(VMCまたはCMC)を取得する必要があります。VMCとCMCの違いは以下の通りです。

  • VMC(Verified Mark Certificate):商標登録済みのロゴに対して発行され、Gmail・au・docomoなどに対応しています。
  • CMC(Common Mark Certificate):商標登録は不要ですが、現時点ではGmailでのみ表示が確認されています。

3. ロゴの商標登録

VMCを利用する場合、ロゴの商標登録が必須条件となります。登録には通常6〜12か月かかるため、早めに申請しておくと安心です。
一方、CMCを利用する場合は商標登録が必須ではなく、一定期間継続して使用しているロゴを使用して取得できます。

4. BIMI仕様に対応したロゴデータの準備

BIMIで表示するロゴは、SVG Tiny PS形式で用意する必要があります。
SVG Tiny PS形式は一般的なSVGとは異なる、セキュリティ要件を満たすための専用フォーマットです。形式変換には専門的な知識が必要なため、外部に依頼するケースも多く、費用は数万円〜十数万円程度が目安です。

BIMIの導入効果

BIMIを導入することで、メールの視認性・信頼性が高まり、開封率やブランド認知度が大きく向上する事例が報告されています。導入によって得られる主な効果を紹介します。

ブランド認知度の向上

受信トレイ上にロゴを表示することで、視認性が高まり、ブランドイメージを受信者により強く訴求できます。
Red Sift と Entrust の共同調査(Consumer Interaction with Visual Brands in Email, p.18–19)では、ロゴ表示でブランド想起が最大120%向上した結果が示されています。特に英国のスーパーマーケットを対象とした実験では、わずか5秒の露出でこの差が確認されています。

A competitor UK Supermarket with logo — 120% uplift in recall
英国の競合スーパーマーケットでは、ロゴを表示した場合にブランド想起率が120%向上した。

Our latest report on BIMI and email success is here – Red Sift Blog「 Could BIMI supercharge your email success? Download our latest report」>Consumer Interaction with Visual Brands in Email.pdf
https://blog.redsift.com/bimi/could-bimi-supercharge-your-email-success-download-our-latest-report(2025/11/7確認)

信頼性とエンゲージメントの向上

ロゴ表示により、なりすましではない正規の送信元から送信されたメールであることを受信者が一目で認識できるようになります。そのため、安心して開封・クリックしやすくなり、信頼性とエンゲージメントの向上が期待できます。
Red Sift と Entrust の共同調査では、ロゴ表示によって開封率が米国で平均+21%、英国で最大+39%上昇した結果が報告されています。

※ ロゴ表示は各メールプロバイダの仕様・表示条件に依存し、常時表示を保証するものではありません。

We found that overall, when a brand’s emails had a logo but a competitor’s did not, opens increased by 21% in the US and 39% in the UK. What’s perhaps most interesting is that these findings appear to be irrespective of market share or brand size.
全体として、ブランドのメールにロゴが表示され、競合他社のメールには表示されていなかった場合、開封率は米国で21%、英国で39%上昇しました。 興味深いのは、この結果がブランドの市場シェアや規模に関係なく一貫して見られた点です。

Our latest report on BIMI and email success is here – Red Sift Blog「 Could BIMI supercharge your email success? Download our latest report」>Consumer Interaction with Visual Brands in Email.pdf
https://blog.redsift.com/bimi/could-bimi-supercharge-your-email-success-download-our-latest-report(2025/11/7確認)

BIMIにかかる費用

BIMI設定に必要なDMARCの整備や商標登録、証明書の取得には、一定の費用がかかります。導入をスムーズに進めるために、全体のコスト構成を把握しておくことが重要です。導入・運用に必要な費用の目安を一覧にまとめました。

ステップ費用の目安
DMARC導入
(ツール利用)
2〜10万円/月
DMARC運用
(外部委託)
5〜20万円/月
商標登録
(審査・登録)
約5〜10万円/区分
証明書関連
(VMC/CMC)
ロゴSVG加工:約3〜5万円/ロゴ
証明書申請・発行:初期 約25万円前後
運用・保守
(監視・体制維持など)
証明書の更新:年額 約20万円前後
商標権の更新:区分数×43,600円(10年分一括納付の場合)

以下では、ステップごとの費用を詳しく説明します。

DMARC導入(ツール利用)

費用目安:2〜10万円/月
DMARCレポートを可視化・分析するためのツール利用料。無料ツールもありますが、分析対象の件数制限やレポートの読みづらさが課題となるため、有償ツールが選ばれる傾向にあります。

DMARC運用(外部委託する場合)

費用目安:5〜20万円/月
DMARCポリシーの引き上げ、レポート分析、改善提案を外部ベンダーに委託する際の費用。運用・改善には、ある程度まとまった稼働時間とメールの専門知識が必要になります。リソースやナレッジ不足などの課題がある場合は、外部委託の利用が効果的です。

ベアメールでは、DMARCレポートを自動で収集・集計し、グラフや表でわかりやすく可視化する解析ツールを提供しています。これにより、迷惑メールの発生状況や認証エラーの原因を一目で把握し、優先的に取り組むべき改善ポイントをすぐに確認できます。

ベアメール DMARC分析機能の紹介ページへ移動

また、DMARC導入後の運用やポリシー強化、改善提案などの支援が必要な場合は、オプションの「プレミアムサポート」にて個別サポートを受けることも可能です。
DMARCレポートの可視化や運用体制の改善をお考えの方は、ぜひベアメールのDMARCレポート解析ツールをご活用ください。サービスの詳細は、下記ページからご確認いただけます。

DMARCレポートの可視化・分析なら迷惑メールスコアリング | ベアメール

商標登録(審査・登録)

費用目安:約 5〜10万円/区分
ブランドロゴを法的に保護するための出願・登録費用。登録完了までには6か月〜1年程度かかります。VMC証明書を取得する場合は登録必須です。

証明書関連(VMC/CMCの取得)

ロゴのSVG加工(外部委託する場合の費用)

費用目安:約 3〜5万円/ロゴ
既存ロゴをBIMI対応形式(SVG Tiny PS)へ変換。SVG Tiny PS形式は一般的なSVGとは仕様が異なるため、形式エラーを防ぐ目的で外部のデザイン会社や制作代行会社に依頼するケースが多く見られます。

VMC/CMC証明書の申請・発行

費用目安:初期 約25万円前後/年
VMCまたはCMC証明書の申請費用。VMCでBIMI設定をすると、受信画面の宛先横に青い認証バッジが表示されます。価格は認証局によって異なります。

運用・更新

VMC/CMC証明書の更新

費用目安:年額 約20万円前後
VMC/CMC証明書の年次更新費用。費用は認証局によって異なります。証明書の有効期限が切れると、BIMIレコードが有効であってもロゴは表示されなくなります。

商標権の更新登録

費用目安:区分数×43,600円(10年分一括納付の場合)
商標権は10年ごとの更新が必要です。有効期限が切れるとVMC証明書も無効となるため、更新時期の管理が欠かせません。

全体コストのイメージと内訳

BIMI導入に必要な費用感を、初期導入と年間運用の2つの観点で整理すると以下の通りです。

  • 初期費用(導入時):約45〜50万円
    • DMARC導入(ツール利用)
    • 商標登録(審査・登録)
    • 証明書関連(VMC/CMC)
  • 年間運用費用(維持・更新):約145〜180万円
    • DMARC導入(ツール利用)
    • DMARC運用(外部委託)
    • 運用・保守(証明書の更新、商標権の更新登録)

BIMIは「一度導入して終わり」ではなく、ブランドの信頼性を継続的に示す取り組みです。必要な費用は、そのための投資と捉えるのが適切です。

費用ごとの価値と効果

BIMI導入にかかる各費用について、それぞれの役割を整理します。

  • DMARC導入・運用
    • BIMIの前提となる送信認証の仕組み。不正なメールの受信を防ぎ、正規メールを安定して届けることで、配信クオリティの向上にもつながります。
  • 商標登録
    • ロゴの正当性を法的に保証するための手続き。VMCを取得する際には必須要件であり、ブランド保護の基礎となります。
  • 証明書(VMC/CMC)
    • 企業のロゴが「正規の送信元」であることを第三者が証明し、受信者に安心感を与えます。その結果、開封率やブランド信頼性の向上につながります。
  • ロゴ変換・設定支援
    • BIMI表示に必要な形式(SVG Tiny PS)への変換や、DNSレコード設定などの技術対応。表示エラーを防ぎ、確実な導入を支える重要な工程です。

まとめ

BIMIの導入には、証明書の取得や商標登録、ロゴデータ整備といった初期準備が必要で、それに伴いコストが発生します。
また導入後も、証明書の更新やDMARC設定の維持、ロゴや商標の管理など、継続的な運用費がかかります。これらの金額は、企業規模や体制、外部委託の範囲によって大きく変動します。
そのため、全体のコスト構造を把握した上で、「どの業務を自社で行い、どこを専門ベンダーに任せるか」を整理することが重要です。
BIMIにかかる費用は、単なるメール認証の延長ではなく、ブランド信頼を可視化し、メールマーケティングの効果を高めるための投資です。自社の目的やリソースに合わせ、導入・運用を計画的に進めていきましょう。